ドイツにおける防疫対策(制限措置の緩和にかかる連邦政府と各州政府の合意事項)

2020年4月16日

デュッセルドルフ日本国総領事館

1.4月15日,メルケル・ドイツ首相は記者会見を行い,現在実施されている制限措置の緩和に関する連邦政府と各州政府の間の合意事項を発表しました。概要は以下のとおりです。

なお,この合意に基づいて,今後,各州政府は具体的な措置を定める政令を策定する予定ですので,各州政府の発表(※)に留意してください。

※ ラシェットNRW州首相は,15日のメルケル首相と各州首相の協議を受けて,同19時より記者会見を行い,「学校について,高校卒業試験(アビトゥーア)を控える生徒のみ,4月20日(月)から授業を開始。その他学年は5月4日から開始」とすることなどを発表しました。その他のNRW州独自の措置は,随時当館HP等でお知らせしていく予定です。

●制限措置が功を奏し,感染拡大のスピードは緩やかになっているが,成功は途中段階で脆弱なもの。制限緩和は慎重に一歩ずつ行う必要がある。

●連邦と州は以下の点につき合意。今後各州が具体的な内容を定める予定。

接触制限等の措置は5月3日まで延長。

・引き続き他者との距離を取ることが重要。

・公共交通機関の利用や買い物に際し,マスクの着用を強く推奨。

・学校は5月4日以降段階的に再開される。まず5月4日以降,卒業試験や進学試験を控えている(高校や小学校の)最終学年等が再開される。

・大規模イベントは少なくとも8月31日まで禁止。

・800平方メートル以下の全ての店舗及び自動車・自転車取扱業者,書店は,適切な措置(衛生措置,入場人数規制,待機列の回避及び防護具の使用)を取ることを前提に,再開を認められる。

・理髪業は,適切な措置(衛生措置,入場人数規

制,待機列の回避及び防護具の使用)を取ることを前提に,5月4日以降営業再開を認める。

・カフェ,レストラン,バー,デパート,ショッピングモールは引き続き営業できない。

・教会,モスク,シナゴーグ及びその他の宗教施設における会合は,引き続き禁止。

・市民は,私的な旅行や私的な訪問(親戚の訪問を含む)については,国内外を問わず引き続き行わないよう求められる。

●5月4日以降の措置については4月30日に連邦首相と州首相が協議を行い決定する。

2.一方,連邦内務省は,4月15日,EU域内の国境管理および入国制限措置を,それぞれ2020年5月4日,同15日まで延長する旨のプレスリリースを発表しました。関連部分の抜粋は以下のとおりです。

●ゼーホーファー連邦内務相は,オーストリア,スイス,フランス,ルクセンブルクデンマーク,イタリア及びスペインとのEU域内国境において暫定的に導入された国境管理を,更に20日間(2020年5月4日まで)延長することを決定した。これは,感染の連鎖を断ち切ることで,コロナウイルスによる感染の危険性をさらに軽減するものである。

(中略)

●また,ゼーホーファー連邦内務相は,欧州委員会が第三国からの入国制限の延長を勧告したことを歓迎した。ドイツは,こうした入国制限を他の欧州諸国と同様に適用する予定である。入国制限は,差し当たり2020年5月15日まで行われる。

(後略)

【参考】

連邦政府プレスリリース

https://www.bundeskanzlerin.de/bkin-de/aktuelles/telefonschaltkonferenz-der-bundeskanzlerin-mit-den-regierungschefinnen-und-regierungschefs-der-laender-am-15-april-2020-1744228

※ 日本語訳については,下記URL(在ドイツ日本国大使館サイト)の【本文】を御参照ください。

https://www.de.emb-japan.go.jp/itpr_ja/konsular_coronavirus160420.html

■連邦内務省プレスリリース

https://www.bmi.bund.de/SharedDocs/pressemitteilungen/DE/2020/04/verlaengerung-grenzkontrollen.html

■ドイツにおける新型コロナウイルスに関する最新情報

【在ドイツ日本国大使館ホームページ】

https://www.de.emb-japan.go.jp/itpr_ja/konsular_coronavirus200313-1.html

【当館ホームページ】

https://www.de.emb-japan.go.jp/itpr_ja/konsular_coronavirus200313-1.html

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