【緊急】ケニアにおける新型コロナウイルスの現状及び見通し 〜堀江良一大使から在留邦人の皆様へのお願い〜

1.現状及び見通し:玉記雷太JICA 疾病サーベイランスアドバイザー(ケニア保健省に派遣。東北大学大学院医学系研究科非常勤講師・医学博士)

(1)概況:政府は夜間外出禁止令や学校閉鎖による人的接触機会の減少等の対策を実施しており,さらなる対策強化が検討されていますが,他国同様に今後も患者が増加していくことが試算されています。当地医療キャパシティは限定的であり,今後、新型コロナウイルスの重症患者が増加した場合,医療崩壊の深刻な懸念があります。

(2)医療対応:新型コロナウイルス対応で使えるICUベッド数は,現時点でナイロビで38床,ナイロビ以外で32床と極めて限定的です。人工呼吸器の数も限られており,体外式膜型人工肺(ECMO)といった高度な医療も期待できません。キャパシティを超えた数の重症患者が発生した場合のガイドラインの整備が遅れており,邦人が重症化して実際に治療が必要となったときに混乱が予想されます。パンデミックという状況下では,先進国に緊急搬送という選択肢も難しく,ケニアで重症化した場合,極めて危険な状態に置かれる可能性があります。

(3)社会不安:上記医療リスクや医療アクセスリスク以外にも,暴動や政情不安,食料確保やアジア人への偏見等の社会不安要素もあるため,速やかなケニアからの出国,日本への帰国が必要と考えます。

2.堀江良一大使から在留邦人の皆様へのお願い

(1)本使と致しましても,当地における医療事情,今後治安に与える影響を非常に深刻と考えています。

(2)在留邦人の皆様におかれましては,短期,長期,永住を問わず,可及的速やかな帰国を至急ご検討ください。

(3)現在,ケニアからの国際線離発便が停止されている中,在ケニア日本国大使館は,ナイロビ発日本行きのチャーター便のアレンジを進めています。この機会に,在留邦人の皆様におかれましては,日本に一時帰国をして頂けると幸甚です。チャーター機運航の詳細については,以下3.をご参照してください。

(4)なお,在ケニア日本国大使館及びJICA ケニア事務所は,上記状況を踏まえ,人的体制の縮小について検討中です。

3.チャーター機の調整状況(4月6日現在)

(1)運航日:4月13日(月)〜18日(土)のいずれかの日時で調整中。ただし,搭乗希望者が少ない場合には,運行出来ない可能性もあります。

(2)区間:ナイロビ発成田空港若しくは羽田空港への直行便。ただし,給油地若しくは立ち寄り地にて,他の国に在留されている邦人に搭乗して頂く可能性もあります。

(3)想定される金額:ビジネス,エコノミー関係なく一人2900ドル〜3100ドルを想定しています。ただし,金額は搭乗者数によって上下します。

(4)その他:航空会社の規定により,コロナウイルス感染者若しくは症状が出ている方は搭乗出来ません。

(5)支払い方法:H.I.S社運営のオンラインを通したクレジットカードによる支払い。

(6)予約方法

 当館メールアドレス

(ryouji@nb.mofa.go.jp)宛に件名を変えずに搭乗希望者の.

●氏名(漢字と旅券に記されているローマ字)

●メールアドレス

●確実に連絡のとれる電話番号(ケニア

●日本における連絡先

●所属(会社名等)

●旅券番号

●国籍

●生年月日及び年齢

●既往症の有無(具体的に)

●その他特記事情(要すれば)

を記入して,8日(水曜日)午後13時まで必着で送付願います。

基本は,先着順とさせて頂きますが,年齢,既往症等を考慮させて頂く場合もあります。

【大使館からのお知らせ】

※ 在ケニア日本国大使館領事警備班では、大使館からの情報をいち早く入手していただくため、「緊急情報配信用ツイッター」を開設しています。是非この機会にフォローして下さい。以下のURLから簡単にアクセス出来ます。

https://twitter.com/JapanEmbKE_EMR

※ 「たびレジ」簡易登録をされた方でメールの配信を停止したい方は、以下のURLから停止手続きをお願いします。

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/simple/detete

令和2年4月6日

ケニア日本国大使館

電話:020−2898−000(24h対応)

ホームページ:http://www.ke.emb-japan.go.jp/