新型コロナウイルス対策に関するマダガスカル政府発表（４月１日分）

●４月１日（水）、マダガスカル政府が、新型コロナウイルス対策に関する発表を行いました。発表の時点での発症件数は累計５８件です。

●事態は刻々と変わりますので、最新情報の入手に努めてください。

　４月１日（水）のコロナウイルス対策等関連のマダガスカル政府の発表内容は以下のとおりです。

１　コロナウイルス感染状況（ＰＣＲ検査）

　新たな感染者が４件確認され、累計感染者数は５４件になりました。５４人のうち、症状の出ている人は１２人です。現在のところ、死亡者は出ていません。新規感染者はアンタナナリボ市で３件、トアマシナで１件となっており、詳細は以下のとおりです。

・マダガスカル人　女性　４３歳　市中感染（アンタナナリボ）

・マダガスカル人　男性　１３歳　市中感染（アンタナナリボ）

・マダガスカル人　男性　４９歳　市中感染（アンタナナリボ）

・マダガスカル人　男性　３０歳　市中感染（トアマシナ）

※なお、新規感染者の中で、トアマシナ在住の感染者のみ症状が出ており、現在Morafeno大学病院（トアマシナ）に入院中です。

２　スピード検査に関する説明とスピード検査による陽性反応新規４件

（１）ＣＣＯの発表によれば、パスツール研究所で行われるＰＣＲ検査と市内各地で実施しているスピード検査は同じ使い方をしてはおらず、ＰＣＲ検査は、特にコロナ感染疑いの症状が出ている人のために行われるが、スピード検査は、疑わしい被験者の「抗体」を検出することに意味がある、スピード検査で陽性であると判定された人々（昨日検出された7件の陽性事例）に対しては、確認のためＰＣＲ検査が行われるとの説明がなされました。なお、スピード検査が陽性であっても、ＰＣＲ検査後に陰性になった場合は、隔離などされずに帰宅が許可されるとのことです。

（２）ラジョリナ大統領より、本日のイバト国際会議センター及び市内大型スーパーで行われたスピード検査については、９２５人の検疫対象者が検査され、４件の陽性反応が確認された旨発表がありました。この４人はいずれもＡＦ９３４便（注：１７日到着の便と思われます）により帰国した者であり、現在パスツール研究所における確認のための検査の結果待ちの状態です。９２５人のうち、市内大型スーパーではケニア、モーリシャス、レユニオンからの入国者３１５人の検査も行われましたが、陽性反応が出た人はいなかったとのことです。

（３）ラジョリナ大統領は、ＰＣＲ検査による感染確定と、今回のスピード検査による感染確定４件と合わせると、マダガスカルにおける現時点での累計は５８件となる旨発表しました。

３　薬剤師協会会長による発表

（１）マダガスカルの全ての薬局が営業することが発表されました。また、クロロキンは現在、医療従事者しか利用できません。この薬は予防薬ではなく、病気の人の治療にのみ使用されます。この薬を誰もが購入できるようにしている薬局は厳しく罰せられます。

（２）マスクに関して、主要国のマスク製造・販売企業は輸出を行っていないため、薬局ではもはやマスクの輸入ができないと説明がありました。この問題に関して、他の解決策を模索中であるとのことです。

（３）消毒アルコールジェルについては、マダガスカルで製造されているため、入手できないという問題は発生しません。

４　ラジョリナ大統領は、明日からマスクを製造できる工場/企業の視察を行い、マスク製造企業に対し、家族ごとに２枚のマスクを配布できるだけの数を製造できるように要請すると述べました。

５　ラジョリナ大統領は、スピード検査テスト後に発行された検疫陰性証明書は、完全にコロナウイルスにはかかっていないことを証明するためのものであると説明しました。

６　ラジョリナ大統領は、今後１２日間の目標は感染者の治癒であると断言しました。

７　４月４日までにマダガスカルにおける新型コロナウイルス感染状況の評価が行われ、隔離措置を継続するか否かについて、関係者と協議し、決定が行われます。

８　明日（注：４月２日）の２０時は、大統領による地上波での発表は行われません。次回は金曜日となります。

　事態は刻々と変わりますので、引き続き政府から最新情報の入手に努めるとともに、手洗い、うがい、マスク着用などの通常の感染症対策を行い、体調に異常がある方は早めの医療機関受診を心がけてください。

【参考：関連する日本のウェブサイト】