新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかる注意喚起(3月27日)

●カナダ移民難民市民権省は,現在実施されているカナダへの渡航制限措置について,現時点においては,6月30日まで継続する旨発表しています。

●ストレス解消,メンタルヘルス維持のために 1規則正しい生活を心がける,2意識的に誰かと連絡を取る,3意識的に新型コロナウイルス関連の情報から離れる時間を作る,ことを心がけてください。

1.カナダ移民難民市民権省は,現在実施されているカナダへの渡航制限措置について,現時点においては,6月30日まで継続する旨発表しています。一部の免除対象者を除き,有効な査証保持者及びeTA保持者の空路による入国も認められていませんので,御注意ください。また,免除対象者もカナダ入国に際しては,14日間の自己隔離が法令で義務づけられています。

免除対象者(最初の発表:Restrictions and exemptions for foreign nationals部分を御参照)

※カナダ市民の近親者,カナダ永住者及びその近親者等

https://www.canada.ca/en/public-health/services/diseases/2019-novel-coronavirus-infection/canadas-reponse.html

免除対象者(追加の発表)

※有期外国人労働者(Temporary foreign worker)等

https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/news/2020/03/canada-provides-update-on-exemptions-to-travel-restrictions-to-protect-canadians-and-support-the-economy.html

2.オンタリオ州の緊急事態宣言以降,状況が日々目まぐるしく変化し,先行きが不透明な中,責任ある業務に毎日気が張った状態でおられたり,経験のないテレワークが始まって自宅で不安や苛立ちを抱えたりされる方も多いと思います。また,今回のように他人との社会的距離を取らなくてはならない状況では,少なくとも物理的な面では孤立を感じることも多いと思われます。

 通常とは違う心理的な影響に対して,精神科専門医が助言する3点をお勧めします。

(1)規則正しい生活をこころがける

 テレワークや自己隔離に入ると生活のリズムが乱れがちになります。食事や睡眠時間も含め,できるだけ規則正しいいつも通りの生活を心がけて下さい。そして,少しでも運動(筋トレ,ストレッチ,ラジオ体操等なんでも)して下さい。また,アルコールやコーヒーの過剰摂取に注意して下さい。

(2)意識的に新型コロナウイルス関連情報から離れる時間を作る

 新型コロナウイルス関連の情報も次々と変化し,情報があふれていますが,一方的な情報の詰め込みは集中力・処理能力の低下を招きます。特に寝る前にスマホでネットニュースを追い続けるのは意識して避けましょう。ゆっくり入浴したり,丁寧に部屋を掃除したり,コロナから離れる時間を作りましょう。

(3)意識的に誰かと連絡をとる

 今回は物理的に距離をとらざるを得ない状況ですが,現代は様々なコミュニケーション手段があります。普段より積極的にお互いあまり気を使い過ぎずに,メールや電話,その他の手段で連絡を取り合うことを勧めます。実は周りの皆も不安を感じており,連絡があるとうれしく感じてくれると思います。

下記のサイト等も御参照下さい。

https://psych.or.jp/about/Keeping_Your_Distance_to_Stay_Safe_jp/

https://plaza.umin.ac.jp/~dp2012/covid19.html

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/prepare/managing-stress-anxiety.html

3.オンタリオ州での感染者数

 3月27日午前10時30分現在,オンタリオ保健省は,新規に135症例が確認され,累計993症例となったと発表しました。また,オンタリオ州保健省によれば,州内で感染者数の増加が続いており,市中感染の割合も増加しているとのことです。

 春休みを終えて外国からカナダに帰国した者の中で今後発症する者,また,現在検査中の者の中で感染が判明する者が出ることにより,今後も感染者数の増加は当面続くとみられています。

 既に州内において緊急事態宣言が発令され,不要不急の外出は控え,自宅に滞在することが求められていますが,今後,感染拡大防止のため,社会生活に影響が及ぶ更なる措置が講じられることも予想されますので,州・地方自治体及び各保健当局から最新情報を収集してください。

 また,「社会的距離(social distance)」の維持や手洗いの励行などの感染症対策もこれまで以上に徹底するなどして,引き続き感染予防に努めてください。