3月23日のジョンソン英国首相スピーチ「You must stay at home. 」

3月23日夜,ジョンソン英国首相は,新型コロナウイルスに関して英国民向けに緊急スピーチを行い英国全土における外出禁止を指示しました。本スピーチにおいて,ジョンソン英国首相は,3月23日夜より外出を控えることを求め、(1)外出が認められるのは、必要最低限の買い物,一日一回の運動,医療上の必要、真に必要な通勤という目的に限られる、(2)生活必需品以外を扱う商店や施設は閉鎖し、3人以上が公共の場で集うことや、結婚式等を含む社会的行事を中止する、(3)ルールに従わなければ,警察は罰金や集会の解散を含む対応を取る、としています。

現在英国に在住されている方だけでなく,英国を旅行されている方につきましても,上記(1)で認められる真に必要な目的以外の外出は控えてください。

 本スピーチの全文仮訳は以下のとおりです。ただし、翻訳は当館が便宜的に行い段落番号も当館で付したものですので、正確には次の原文をご参照ください。

https://www.gov.uk/government/speeches/pm-address-to-the-nation-on-coronavirus-23-march-2020

1.コロナウイルスは、この国が過去数十年で直面してきた中で、最大の脅威である。この国は孤独ではない。世界中で、この見えない殺し屋の破壊的な影響を目の当たりにしている。

2.だから今晩、この病気と闘うために我々がとっている直近の措置と、あなたが助けるために何ができるかについて、アップデートをしたいと思う。

3.なぜ英国が現在のアプローチをとってきているかについて思い出させることから始めたい。

4.このウイルスの拡大を止めるための膨大な国家努力なくしては、世界のどんな保健サービスも対処し得ない瞬間がやってくる。人工呼吸器、集中治療病床、医者や看護師について十分な数がなくなってしまうからである。

5.別の場所で、優れたヘルスケアシステムを持つ他国においても見てきているとおり、それは本当に危険な瞬間なのである。簡潔に述べれば、もしあまりに多くの人々が深刻な病状に一度になってしまえば、NHSはそれに対処することができないだろう。つまり、より多くの人々が命を失ってしまう、コロナウイルスのせいのみならず、他の病気によってもである。

6.そうであるから、この病気の拡大を遅らせることが不可欠である。なぜなら、それが、NHSの対処能力を守り、より多くの命を守れるようにするために、また、病院での治療を必要とする人々の数を一度に減らす方法であるからである。

7.そして、そういう理由で、我々はこのパンデミックの最中、人々に家にいるように頼んできている。たくさんの人々がこれを守ってくれている、自分は皆に感謝したい。しかし、今こそ、我々全員がより多くのことをすべき時である。

8.今晩から、自分は英国民に対し、とてもシンプルな指示を出さなければならない。それは、家にいなければならない、である。

9.我々がしなければいけない重要なことは、この病気が世帯間で広がるのを止めることである。そのため、人々は、以下の極めて限られた目的のためにしか、家を離れることを許されない。

(1)できるだけ頻度を少なくした形での、基本的な必需品の購入

(2)一人、もしくは世帯の他の人との一日一回の運動(走る、歩く、自転車を漕ぐといったもののうちの一つ)

(3)医療的必要性のある場合(ケアの提供や脆弱な人を助けるといった目的)

(4)真に必要があって、自宅で実施ができない場合に限っての通勤

10.これで全てである。これらだけが、あなたが自宅を離れてよい理由である。

11.友達とも会うべきではない。もしあなたの友達が会うことを依頼してきたら、「ノー」と言うべきである。あなたの家に住んでいない家族とも会うべきではない。食品や医療品といった必需品を除いて買い物に行くべきでもないし、これをできるだけ控えるべきである。そして、もしできるなら食品配達サービスを使うように。

12.もし、これらのルールを守らないのであれば、警察は罰金や集合の解散といった手段を含め、警察はこれらのルールを強制する力を持つだろう。

13.家にいるという政府の指示の履行を確保するため、直ちに以下のことを行う。

(1)必需品以外を売っている全ての店を閉鎖する。これには、衣料品店、電化製品店のほか、図書館、遊技場、屋外ジム、礼拝所といった施設も含まれる。

(2)公共の場所での二人より多い全ての集まりを止める。一緒に住んでいる人々との集まりは除く。

(3)全ての社会的イベントを止める。これには、結婚式、洗礼式、そのほかの儀式も含まれる。葬式は除く。

14.公園は運動のために開かれたままとするが、集合は解散させられる。

15.どんな首相も、このような措置を発動したくはない。

16.この混乱が人々の生活、ビジネス、仕事にもたらす、今後もたらすことになる損害を自分は分かっている。だからこそ、労働者とビジネスを支援するための巨大で前例のないプログラムを作り出した。

17.こうした制限を常にレビューの下に置くことについて確証できる。三週間後に再度検討し、もしできると証拠が示すせばこれを緩和する。

18.しかし現状、簡単な選択肢は存在しない。眼前にある道は険しく、多くの命が悲しいことに失われるだろうということはまだ真実である。

19.しかし、明確な打開策があるということもまた真実である。7500人規模のかつての医療スタッフがNHSに戻ってくることとなり、日々我々の素晴らしいNHSを強化しているところである。

20.あなたが、ただ家にいるだけで稼ぐ時間によって、我々は器具の在庫を増やしていく。治療のための研究を加速させていく。ワクチン開発も進めていく。そしてこの見えない殺し屋に対して潮目を変えられるようにするための何百万もの試験キットも購入していく。

21.このウイルスを打ち破るために働き詰めになっている人々すべてに感謝したい。スーパーマーケットのスタッフ、交通関係の労働者、ケアワーカーから最前線の看護師や医者まで全員である。

22.しかしこの戦いにおいて、疑いなく、我々はその一人となることができる。そして我々一人一人が、直接関与しているのである。

23.我々一人一人がともに力を合わせる義務がある。この病気の拡大を止めるために。我々のNHSを守るために。何千もの命を救うために。

24.過去何回も英国民がしてきたように、英国民はそうした難題に対して立ち上がるということを自分は知っている。そして我々はかつてない力強さで、この脅威を乗り越える。コロナウイルスを打ち破り、それを一緒に成し遂げる。

25.だから、この国家的危機の時にあって、家にとどまり、我々のNHSを守り、命を救うことを、皆に強く要請する。

(以上)

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