ベトナム国内における新型コロナウイルス関連発表(続報)

●2月27日午前現在,ベトナム国内における新型コロナウイルス陽性事例は計16名(全員治癒)とされています(2月14日以降,新規感染症例なし。)。

●2月26日,ベトナム外務省は,韓国からの全ての入国者に対する医療申告の実施,同国南東部・大邱(テグ)市及び慶尚北道から渡航する外国人,及び14日以内に同地域を通過した外国人の一時的な入国中止等を発表しました(以下2参照)。

ベトナム国内の地域によっては,ワークパーミットの申請受理を拒否されるケースがありますが,ベトナム労働・傷病兵・社会問題省からは,「日本人であることのみをもって拒否することはない」との回答を得ています(以下4(3)参照)。

●邦人の皆様におかれては,ベトナム当局の各種発表に留意しつつ,正確な情報の把握に努め,以下4(4)に記載の保健省勧告等を参照の上,手洗い,うがい,マスクの着用等,引き続き通常の感染症対策をお願いします。

1 ベトナムにおける感染状況

ベトナム保健省の発表によれば,2月27日午前現在におけるベトナム国内での新型コロナウイルスの陽性事例は計16名(全員治癒)です。

なお,2月14日以降,新規の感染症例は確認されていません。

2 ベトナム政府による今回の措置

2月26日,ベトナム外務省は,韓国からの全ての入国者に対する医療申告の実施,同国南東部・大邱市及び慶尚北道から渡航する外国人の入国制限等について,要旨以下のとおり発表しました。

なお,27日現在,日本人や日本からの渡航者が入国制限措置等の対象になるとの情報には接していません。

(1)韓国から到着,又は韓国を経由して入国した者に対して,医療申告を強制的に実施する。誠実に申告しない場合は,ベトナムの法規に基づき厳格に処分される。韓国から入国した者は,14日間の経過観察を受けなければならない。

(2)韓国・大邱市及び慶尚北道から渡航した外国人に対して,ベトナムへの入国を一時的に中止する。ベトナム入国までの14日以内に,大邱市及び慶尚北道を通過した外国人も,一時的に入国が認められない。本措置は,2020年2月26日21時00分から適用される。

(3)正式な目的(注:内容については確認中)のために,韓国・大邱市及び慶尚北道から到着,又は当該地域を経由してベトナムに入国する外国人については,各代表機関(大使館等)に対して,ベトナム外務省と連携して対応するよう要請する。

3 ベトナム政府による検疫強化措置等

 ベトナム政府は,新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため,現在,以下の措置を実施しています。

各措置の詳細や最新情報は,当館ウェブサイトの「新型コロナウイルス感染症をめぐる諸動向」(https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona_information.html)に掲載されていますので,御参照ください。

(1) 国境ゲートの一部閉鎖

(2)中央病院,地方病院,軍病院,野戦病院での感染者隔離

(3)大規模イベントの完全中止

(4)学校の休校

(5)ビンフック省ソンロイ村の2月13日から20日間の隔離

(6)ベトナム−中国間の航空便の運航停止

(7)香港を含む中国人への観光ビザ発給を制限。中国の感染地域からの労働者への就労許可を拒否。過去14日以内に中国滞在歴のある外国人の入国拒否。

(8)韓国から入国する全ての乗客の医療申告の義務付け。韓国大邱慶尚北道から渡航する外国人,及び過去14日以内に同地域に滞在歴のある外国人は一時的に入国中止。

(9)発熱・咳・呼吸困難の症状を呈する入国者への帰国勧告・強制隔離

(10)外国人,特に中国人,韓国人,日本人,シンガポール人に対する公安上の管理強化(外国人の宿泊先・勤務先での居住登録・渡航歴確認等)

(11)宿泊施設での検温,発熱が確認された入国者への通院要請

4 留意事項

(1)ベトナム政府の各種発表に留意しつつ,正確な情報の把握に努めてください。

(2)発熱や咳,呼吸困難等の症状があり,ベトナム政府や宿泊先等から,検温等を求められた方は,可能な限りこれに応じてください。

(3)ベトナム国内の地域によっては,ワークパーミット(就労許可)の申請受理を拒否されるケースがありますが,ベトナム労働・傷病兵・社会問題省からは,「日本人であることのみをもって拒否することはない」との回答を得ています。但し,過去の渡航履歴を調べるため,パスポート全ページの写しの提出を求められることがあります。

(4)新型コロナウイルス感染症は,互いの距離が十分に取れない状態のまま,屋内等で一定時間過ごすことが,感染のリスクを高めるとされています。こうした環境を可能な限り避け,以下ア〜キのベトナム保健省の勧告(1月31日付け)を参照の上,手洗いやうがい,アルコール消毒,マスクの着用など,通常の感染症対策を励行してください。

ア 発熱,咳,息切れがある場合は旅行,出張を避ける。疑わしい症状がある場合は,直ちに診療所を受診し,旅行や出張の場合はスケジュールを医療従事者と共有する。

イ 発熱,咳のある人との接触を避ける。 目,鼻,口を手で触るのを避け,石鹸でよく手洗いする。

ウ 咳やくしゃみをする時は,分泌液の飛沫を抑えるために,布やハンカチで,口や鼻を覆う。

エ 旅行中に症状がある場合は,すぐに航空,鉄道,自動車の担当者に通知し,早めに医療機関を受診する。

オ 調理済みの食品のみを使用する。

カ 公共の場や人前で無差別に吐き出さない。 家畜や野生動物との密接な接触を避ける。

キ 大勢の人々がいる場に行くとき,または症状のある人と接触するときは,マスクを着用する。

(参考)

外務省(感染症広域情報)

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C020.html

厚生労働省新型コロナウイルス感染症について)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

内閣官房(国民の皆様へメッセージ等)

https://www.cas.go.jp/jp/influenza/novel_coronavirus.html