海外安全対策情報(2019年7月〜9月)(セブ)

海外安全対策情報(2019年7月〜9月)(セブ)を在フィリピン日本国大使館のホームページに掲載。

フィリピン(セブ領事事務所管轄区域)にお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ

在フィリピン日本国大使館 セブ領事事務所

 2019年7月〜9月の治安,一般犯罪等に関する情勢を報告します。安全対策等を考える際の参考にしてください。なお,これまでのアーカイブも含め,以下のホームページでご覧頂けます。

海外安全対策情報:https://www.ph.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000017.html 

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海外安全対策情報(2019年7月〜9月)

在セブ領事事務所

1 社会・治安情勢

(1)フィリピン全般の治安について,日本国内と比較すると,銃器を使用した殺人・薬物売買等事件,強盗(路上強盗・昏睡強盗)及び性犯罪の件数は引き続き高い現状にある。日本人を含む外国人は一般に裕福とみられており,犯罪の標的になる可能性が高いことから,長期滞在者・旅行者を問わず慎重に行動する必要がある。

(2)セブ州においては以下2(1)の犯罪統計のとおり,強盗,窃盗事件や銃器を使用した殺人事件が引き続き多発している。邦人が関係する事案については,以下2(2)のように,重大犯罪の被害者となる事案の他,車両事故に伴う負傷事案が複数報告されている。防犯・安全対策を徹底するとともに,交通の安全水準が日本に比べて低い状況であることを意識し,十分注意を払う必要がある。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)フィリピン国家警察によるセブ州の犯罪統計によれば,2019年7月〜9月における犯罪発生件数は以下のとおり。

 殺人(含む未遂) 118件

 (うちセブ,マンダウェイ,ラプラプの3市で57件)

 傷害   402件(うち上記3市で165件)

 強姦    99件(うち上記3市で29件)

 強盗   300件(うち上記3市で111件)

 窃盗 1,033件(うち上記3市で544件)

(2)邦人事件簿

 2019年7月〜9月,在セブ領事事務所管轄地域における邦人が関与した事件について,以下のとおり。

 ア 邦人の犯罪被害については,殺人・強制わいせつ・暴行・侵入強盗・当て逃げ・ひったくり・スリ等の被害が報告された。

 イ 車両事故に巻き込まれ邦人が負傷する事案が3件報告された。

 ウ 12件の旅券紛失事案が報告された。場合によっては旅行日程・滞在期間の変更が必要となり,特に短期渡航者にとっては大きな負担となる。旅券の管理には十分な注意が必要である。

3 テロ・爆弾事件発生状況

 邦人を被害者とする事件の発生状況は認められない。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 邦人を被害者とする事件の発生状況は認められない。

5 日本企業の安全に関する諸問題

 フィリピンにおいては,一般的に企業及び個人に対する恐喝,脅迫,誘拐等が少なくなく,日系企業(社員)や関連企業(現地法人)に対する脅迫事件も時折報告されることがある。また,日本人社員に対して「社員の家族が病気になった。お金を貸して欲しい。」等として現金を詐取する詐欺まがいの行為も報告されている。

 進出日系企業関係者は,企業及び社員の安全に関し常時注意を要する。

6 その他

(1)セブに滞在中の邦人より「オーバーステイになったが,どうしたらよいか」との相談が,在セブ領事事務所に対して寄せられることがある。

 外国人には通常,それぞれの目的に応じ滞在許可期限が付与されるが,何の手続もとらないまま,与えられた期限を過ぎて滞在し続けた場合は「不法滞在者」となり,場合によっては,処罰されることとなる。不法滞在者となってはじめて事態に窮することのないよう,計画的な滞在を心がけることが必要である。

 なお,フィリピン滞在許可や,出入国に関する手続詳細についての照会先は,フィリピン入国管理局となる。

 フィリピン入国管理局:http://immigration.gov.ph/ 

(2)現在フィリピンでは,国を挙げて違法薬物撲滅対策に取り組んでおり,警察当局等による取り締まりが強化されている。その取り締まりは非常に厳しく,一定量所持していただけで,場合によっては終身刑または死刑等,重刑が科されることもある。

 絶対に興味を示さないようにすることはもちろん,繁華街の路地裏等麻薬・薬物犯罪の温床となるような場所には近づかない,また不審なものを購入しない等,十分注意を払う必要がある。

以上