8月28日夜,ハノイ市タインスアン区ハディン町のランドン電球・魔法瓶合資会社(RANG DONG LIGHT SOURCE & VACUUM FLASK JOINT STOCK COMPANY,ハノイ市内ホアンキエム湖から西に約7Km)で発生した火災について,続報をお知らせいたします。(8月30日付及び9月6日付の当館からの関連のお知らせのメールもご参照ください。)
1.日本の専門家による情報
本件について,ベトナム科学技術院の要請により訪越した国立水俣病総合研究センター坂本峰至博士および有限会社国際水銀ラボ赤木洋勝博士によると,以下の通りです。
(1) 今回の火災で放出された水銀は、日本で水俣病を引き起こしたメチル水銀ではなく,燃え尽きた蛍光灯に含まれる水銀に由来する元素水銀蒸気でした。
(2) 水銀蒸気の人間への曝露経路は呼吸によるもので,通常、閉鎖された屋内環境で大量の水銀蒸気が破壊されると、そこで働いていた人々に深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。しかし、今回の火災では、倉庫はほとんど燃え尽き、水銀蒸気は大気中に広く拡散・希釈されたと推定されます。したがって、周囲の住民への水銀曝露レベルは低く,水銀による健康への悪影響もないと推定されるとのことです。
2.ベトナムメディアの報道ぶり
ベトナムメディア(VN Express)の報道によると,以下の通りです。
(1) 火災現場周辺1000メートル以内における大気中の水銀濃度は世界保健機関(WHO)の定める基準と照らして問題ないレベルとのこと(9月9日付)。
(2) 周辺住民320名の周辺住民が水銀中毒の検査を受けたところ,異常がある方はいなかったとのことです(9月11日付)。
(3) ベトナム国防省化学司令部が火災現場の除染作業を開始したとのことです(9月12日)。
3.注意喚起
上記のとおり,水銀による健康への悪影響の可能性は低いと考えられますが,火災現場周辺では当局による復旧作業がなされていることもあり,現場には引き続き近づかないようにしてください。
(連絡先)
在ベトナム日本国大使館 電話番号:+84-24-3846-3000
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