感染症情報:髄膜炎の発生状況(2)

ニジェール国境に接するカツィーナ(KATSINA)州,ジガワ(JIGAWA)州で髄膜炎が発生し,ジガワ州では死亡者40人超と報道されています。

●昨年も髄膜炎は北西部で大きな流行があり,今後の動向を注視する必要があります。

ナイジェリアにお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ

2018年3月9日

在ナイジェリア日本大使館

1 髄膜炎の発生状況と現状

(1)3月1日付報道によりますと,ニジェール国境に接するカツィーナ州で髄膜炎が発生し,死亡者7名,患者数107名が報告されています。

(2)3月7日付報道によりますと,ジガワ州では髄膜炎による死亡者40名超とのことです。

(2)2016年末よりナイジェリア北西部州を中心に流行があり,5月末までに患者数1.4万人以上,死亡者千人以上が報告されました。保健省,WHOが大規模なワクチン接種キャンペーンを行い,7月に収束宣言が出されていました。今回も大きな流行となる可能性があり,今後の動向を注視する必要があります。

2 髄膜炎について

(1)感染源

髄膜炎菌保菌者からの飛沫感染(カゼと同様の感染)により感染します。

(2)症状

頭痛・嘔吐・発熱・意識障害の症状が急激に進行し,早期の治療がなされない場合,2日以内の死亡率は10%を超えます。

(3)予防

予防はワクチン接種ですが,髄膜炎には複数の血清型があり(A,B,C,Y,W)血清型が異なると効果がありません。昨年ナイジェリア国内で流行した髄膜炎は多くがC型,一部がA型(Yobe州)でした。日本で予防接種を行った場合,これらはカバーされていますが,外国で接種した場合,これらをカバーしていない旧型ワクチンの場合もあるので確認が必要です。ヨーロッパではB型のみの場合もあります。

またカゼと同様の飛沫感染ですので,発熱者には不用意に接触しないよう注意してください。

(4)治療

早い段階でのペニシリン抗生物質による治療が必要です。

3 海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。

3か月以上滞在する方は,大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet

3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/)。

在ナイジェリア日本国大使館領事班

電話(代表)090-6000-9019/9099

(※不通の場合)080-3629-0293(緊急電話)

※回線事情から電話がつながりにくい場合は,以下のメールをご利用下さい。

電子メール  visanigeria@la.mofa.go.jp

ホームページ http://www.ng.emb-japan.go.jp/j/index.html

(了)