夏休みに海外に渡航・滞在される方へ(7月3日付)

●テロ、犯罪、感染症等に十分注意してください。

●出発前に、外務省の「たびレジ(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )」に登録し、最新情報を入手すると共に、海外安全ホームページ(※)で行き先の基本情報を確認してください。

●万一に備え、家族や友人、職場等に日程や連絡先を伝え、旅行の間も家族等との連絡を絶やさないようにしてください。

(※)外務省海外安全ホームページ

http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)

http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/index.htmlスマートフォン版)

http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

【ポイント】

1. テロへの注意

●中東・アフリカ地域だけでなく、英国、フランス、独、ベルギーといった欧州やインドネシア、フィリピンといったアジアの国でもテロが発生しています。

●観光名所やリゾート施設などはテロの標的にもなり得ますので、事前に最新の安全情報を確認してください。観光中も周囲の状況に注意を払うとともに、不審な人物や状況を察知した場合には速やかにその場を離れる等安全確保に努めてください。

2. 一般的な安全対策

●海外では、日本以上に、犯罪やトラブルに注意してください。

●強盗等は、武器を持っていることがあります。絶対に抵抗しないでください。

●多くの国で、薬物犯罪が厳しく取り締まられております。場合によっては外国人にも死刑や終身刑等の重刑が科されます。絶対に関わらないでください。

●日本人女性が性的暴力被害に遭う事件が発生しています。女性の単独行動や夜間の外出を控えるなど、十分に注意してください。

●パスポートの管理に気を配ってください。

●万一に備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入してください。

●事件・事故等に遭遇した場合は、現地警察等の指示に従い行動し、現地の日本国大使館・総領事館等にも連絡してください。

3. 感染症に関する安全対策

●海外においては、日本では馴染みがない感染症が発生しています。海外安全ホームページ渡航先の感染症関連情報をご確認ください。

【本文】

1. テロへの注意

(1)テロの脅威

近年、日本人が出張や観光等で頻繁に訪れる欧米やアジアを含め、世界各地において、ISILをはじめとするイスラム過激派組織等によるテロ事件や、これらの過激派組織の主張に影響を受けたとみられる者による一匹狼(ローンウルフ)型のテロ事件等が多発しています。

特に、昨年バングラデシュ・ダッカで日本人7名が殺害された襲撃テロ事件や、英国、フランス、ドイツ、ベルギー、インドネシア、フィリピンといった都市の中心の観光名所でも、群衆等を標的としたテロ事件が発生しており、夏休みで海外に渡航し観光する方も多く見込まれる中、今後も同様の事件の発生が懸念されます。

〈今年に入ってからの主なテロ事件等〉

○ベルギー:ブリュッセル中央駅での爆発事件(6月20日)

○英国:ロンドン北部における車両突入事件(6月19日)

○コロンビア:ボゴタのショッピングセンターにおける爆発事件(6月17日)

○イラン:テヘランの議会事務所等における銃撃・自爆テロ事件(6月7日)

○英国:ロンドン市内のロンドン橋付近での車両突入事件(6月3日)

インドネシアジャカルタのバスターミナルにおける自爆テロ事件(5月24日)

○英国:マンチェスターのコンサート会場における自爆テロ事件(5月2日)

○フィリピン:マニラでの爆発事件(4月28日、5月6日)

○フランス:パリのシャンゼリゼ通りにおける銃撃事件(4月20日)

○エジプト:コプトキリスト教会における連続爆弾テロ事件(4月9日)

スウェーデンストックホルム市内ショッピングセンターへの車両突入事件(4月7日)

○ロシア:サンクトペテルブルク地下鉄での爆発事件(4月3日)

○英国:ロンドン市内のウェストミンスター橋及び国会議事堂での車両突入・襲撃テロ事件(3月22日)

○トルコ:イスタンブール市内ナイトクラブにおける銃撃テロ事件(1月1日)

(2)テロ等に関する安全対策

ア. 被害の予防策として具体的に以下の点に注意してください。

○外務省が発出する海外安全情報及び現地報道等により、最新の治安情勢等の関連情報の入手に努めるとともに、日頃から注意を怠らないようにする。

○以下の場所がテロの標的となりやすいことを十分認識する。

観光施設、観光地周辺の道路、公共交通機関、ホテルなどの宿泊施設、レストラン、リゾート施設、繁華街、イベント会場、複合商業施設、野外マーケットや市場、大学等不特定多数が集まる場所、宗教施設、政府・軍・警察関係施設、欧米関連施設等。国により事情が異なりますので、各国の安全情報をよくご確認ください。

○上記の場所を訪れる際には、周囲の状況に注意を払い、不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる、できるだけ滞在時間を短くする等の注意に加え、その場の状況に応じた安全確保に十分注意を払う。

○現地当局の指示があればそれに従う。

○不測の事態の発生を念頭に、訪問先の出入口や非常口、避難の際の経路、隠れられる場所等についてあらかじめ入念に確認する。

イ. 実際にテロ・爆発事件に遭遇した場合は、被害を最小限に抑えるため、例えば次の諸点を心がけてください。

○警察官等の指示をよく聞き冷静に行動するように努める。

【車両突入の場合】

○ガードレールや街灯などの遮へい物がない歩道などでは危険が増す。

【コンサート会場、スポーツの競技場等の閉鎖空間】

○会場には時間より早めに入る、終了後はある程度時間を置いてから退出するなど、人混みを避けるよう努める。

○会場の外側や出入口付近での人だまりや行列は避ける。

○周囲がパニック状態になっても冷静さを保つように努める。

【爆弾、銃器を用いたテロに遭遇した場合】

○頑丈なものの陰に隠れる。

○周囲を確認し、可能であれば、速やかに、低い姿勢を保ちつつ安全なところに退避して、銃撃音等から離れる。閉鎖空間の場合、出入口に殺到すると将棋倒しなどの二次的な被害に遭うこともあり、注意が必要。

(海外旅行のテロ・誘拐対策パンフレット(http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph.html ) も併せて参照ください。)

2. 犯罪等の一般的な安全対策

一般に海外の治安は日本よりも良いとは言えず、何らかのトラブルに巻き込まれる可能性があり、実際に多くの旅行者が被害に遭っています。法制度、文化、風俗・習慣等の多くが日本とは異なることを強く意識して、十分注意してください。

万が一事件・事故等に遭遇した場合には、現地警察等の指示に従い行動するほか、安全な場所に避難した後に現地の日本国大使館・総領事館等にも報告してください。

(1)基本的な防犯対策

○多額の現金や貴重品を持ち歩かない。

○空港や市内両替所で多額の両替・換金をしない。

○目立たない行動や服装を心がける。

○人通りの少ない場所や、夜間の一人歩きは避ける。

○営業許可を得ていない、いわゆる「白タク」の利用をなるべく避け、正規のタクシー乗り場などを利用する。

○見知らぬ人の誘いについていかない。(いかさま賭博、「ぼったくり」等の被害に遭う可能性もある。日本語で話しかける、日本人の知り合いがいる、などと言って安心させる巧妙な手口に注意が必要です。)

○知らない人に勧められた飲食物を安易に口にしない。睡眠薬強盗(睡眠薬を入れた飲食物を勧められ、意識を失っている間に所持品を奪われる)に注意が必要です。

○過度な飲酒は控える。

○生命と身体の安全を最優先する。強盗に遭っても、相手が武器を持っていることを想定し抵抗しない。

○現地の風俗・習慣に配慮する。日本人同士で集団になって騒ぐ等、現地の人々の感情を刺激するような行為は慎む。

(2)麻薬等違法薬物犯罪に関する注意

多くの国や地域では、麻薬等違法薬物犯罪に関する取り締まりが強化されており、場合によっては外国人にも死刑や終身刑等が科されます。また、自分では気付かないうちに「運び屋」として利用される可能性もあるので、よく知らない人物から、「△△氏へのおみやげを持って行って欲しい」などの依頼を受けた場合は、はっきりと断るようにしてください。

(3)女性への性的暴行に対する注意

近年、海外で日本人女性が性的暴行の被害に遭う事例が発生しています。言葉が通じにくいことや、日本女性に対する偏った思い込みもあり、外国人男性から強引なアプローチを受けることがあります。上記(1)の注意点に加えて、以下の点にも十分に注意してください。

○女性の単独行動や夜間の外出は控える。

○過度な肌の露出を避ける。

○ホテルの部屋でドアをノックされた時は、防犯チェーンを掛けたままドアを開け相手を確認する。(ホテルのスタッフなどに見えても、自分から頼んでいない場合はフロントに確認する。)

○よく知らない相手からの誘いは断る。

不幸にも性犯罪の被害に遭ってしまった場合は、妊娠の他にHIVやその他の性感染症の危険もありますので、必ず病院へ行くようにしてください。また、現地警察に届け出を行うことも可能ですが、ケースに応じたアドバイスもできますので、まずは現地の日本国大使館・総領事館にご相談することをお勧めします。大使館・総領事館では個人情報を厳格に管理し、被害者の方の人権に最大限配慮して対応いたします。

(4)立入り制限区域及び写真・ビデオ撮影の制限等について

多くの国や地域では、政府関係施設や軍事施設、宗教施設等の立入りが制限されるなど情報管理が厳しいことがあります。また、これらの場所の周辺では写真・ビデオ撮影が禁止されている場合が多く、撮影した場合はカメラ等の没収のほか、逮捕・拘束されるおそれがあります。撮影の前には、必ず周囲の係員や現地の人々等に制限の有無等を確認してください。

(5)旅券(パスポート)の管理及び携行義務について 

パスポートの入ったバッグは身体から離さない、目を離さない、バスや地下鉄の車内ではリュック等は身体の前で抱える、といった注意を心がけてください。

万が一パスポートの紛失・盗難に遭った場合は、直ちに現地の警察に赴き、紛失届あるいは被害届を提出するとともに、いずれかの写し又は紛失・被害証明を入手し、日本国大使館又は総領事館の領事窓口までご連絡ください。

多くの国や地域では、外国人はパスポートを常時携行することが法律で義務付けられています。違反すると罰金等を科されることもありますので注意してください。

(6)海外旅行保険

病気や怪我をしても、その国では必要な治療が受けられず、他国や日本への緊急移送が必要となる場合もあります。また、保険に入っていないと、時には数千万円にものぼる高額な医療費・移送費を全て自己負担しなければなりません。万が一に備え、十分な補償内容の海外旅行保険に加入することをお勧めします。

3. 感染症に関する安全対策

海外においては、日本では馴染みがない感染症が多く発生していますので、海外安全ホームページ渡航先の感染症関連情報をご確認ください。

また、厚生労働省からの情報や、農林水産省の検疫に関する案内もご参照ください。

厚生労働省ホームページ:ゴールデンウィークにおける海外での感染症予防について

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/travel-kansenshou.html

農林水産省ホームページ:空海港における水際検疫の強化について

http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/quarantine_beefup.html

(参考情報)

■外務省海外旅行登録「たびレジ」(3か月未満の渡航の方)

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

■在留届(3か月以上滞在される方)

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet/

スマートフォン用海外安全アプリ

http://www.anzen.mofa.go.jp/c_info/oshirase_kaian_app.html

(問い合わせ窓口)

○外務省

住所:東京都千代田区霞が関2-2-1

電話:(代表)03-3580-3311

・領事サービスセンター

(内線)2902,2903

・領事局政策課(海外医療情報関連)

(内線)5367

・領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)

(内線)3047

・領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連、海外医療情報関連を除く)

(内線)5139

・外務省 海外安全ホームページ

http://www.anzen.mofa.go.jp/

http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (携帯版)

(本メール問い合わせ窓口)

○在ラスパルマス領事事務所

住所:C/ Santiago Rusiñol, 12, 35005 Las Palmas de Gran Canaria

電話:928-244012/(+34)928-244012

Fax:928-297290/(+34)928-297290

URL:http://www.es.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000042.html