在デュッセルドルフ総領事館:治安情勢

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デュッセルドルフ日本国総領事館

2017年1月から3月までの当地の治安情勢の概況についてお知らせいたします。

1.社会・治安情勢

(1)テロ対策

 昨年末、ベルリンで発生したトラック突入テロ後、独内各地において、治安当局は多数人が集まる場所で厳戒態勢をとっている。同時に当局は、テロ対策の過程で、商業施設等へのテロ攻撃の切迫した危険があると判断した場合、遅滞なくそれら施設を管理者と共に封鎖する等して、積極的な予防措置をとっている。

 さらに当局は、ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州全域において、IS等と関係を有し、テロの計画等を行っているイスラム過激主義者等に対する積極的な検挙活動を推進している。

(2)デュッセルドルフ中央駅における精神異常者による通り魔襲撃事件の発生

 3月9日夜、デュッセルドルフ中央駅構内において、男性が、斧で乗客や通行人を無差別に襲撃する事件が発生し、合計9名が重軽傷を負った。被疑者男性はコソボ出身者で、精神的問題を抱えていた。同事件による邦人被害の発生はなかった。

2.一般・凶悪犯罪の傾向

(1)州内犯罪情勢の概況

 2016年のNRW州の犯罪認知件数は前年比マイナスに転じたものの、全体的な件数は依然高止まりであるとともに、一般市民の体感治安が改善されたとは見なされ得ない。実態として、NRW州は独内16州中最多の人口を擁していることもあり、犯罪認知件数は他の州よりも多い。

 発生した犯罪を種別毎に見ると次の傾向が見られる。

 これまで増加していた窃盗犯罪及び強盗を含んだ暴力犯罪は、州警察による各種対策の結果、前年比マイナスとなった。他方、それらの犯罪は、依然としてデュッセルドルフ市やケルン市等の都市部を中心に頻発しているほか、特に凶器を使用した事件が日常的に発生している現状にあり、基本的な防犯意識を持った行動が必要とされる。

 犯罪認知件数全体の減少に反比例し、発生が激増したのは、強姦及び強制わいせつ等の性犯罪である。性犯罪が激増した背景は明らかにはなっていないものの、これまで表面化していなかった性犯罪の通報届出が増加している可能性も考えられる。

(2)邦人被害の概況

 旅行者や出張者等に係る窃盗被害(特に置き引きとスリ)が依然として頻発している。被害現場は、いずれも電車内、駅、ホテル、レストラン等不特定多数の出入りする場所。防犯意識を少しでも高く保つことで被害を回避する確率は大きく増加するため、基本的な防犯意識を持って行動することが推奨される。

3.テロ・爆弾事件発生状況

(1)州内においてテロ・爆弾事件の発生はなかった

(2)州内における関連動向

 ○1月22日、NRW州警察は、ノイス市に居住する21歳男性を、国家に対する危険行為により逮捕。被逮捕者はウィーンでテロ攻撃を計画した17歳男性の共犯者であった疑いが持たれている。

 ○1月24日、NRW州警察は、オイスキルヒェン郡に居住するドイツとモロッコの国籍を持つ24歳と25歳の兄弟について、シリアで戦闘に参加したとの容疑で逮捕した。

 ○3月1日、NRW州警察は、デュッセルドルフ中央駅において、テロ組織「アル・ヌスラ戦線」に所属し、人道に対する犯罪に関与していたとされる35歳男性を逮捕した。

 ○3月1日、NRW州警察は、ラインベルク市の難民収容施設において、レバノン国籍の19歳男性を、ISに参加して戦闘訓練を受けたとの容疑で逮捕した。

 ○3月11日、NRW州警察は、テロ攻撃の切迫した危険があるとして、エッセン市中心部に所在するショッピングセンターを封鎖する措置をとり、隣接するオーバーハウゼン市において、これに関与するとされる男性2名を逮捕した(その後いずれも釈放)。

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