ニューヨーク市の治安情勢・交通情勢に関する注意喚起

・ニューヨーク市では拳銃発砲事件のみならず殺人、強盗、強姦等の重大犯罪の件数が昨年よりも増加しています。

・市内の交通事情についても交通量は昨年より少ない一方で、車の速度は早くなっており、交通事故も昨年よりも増加しています。

・在留邦人の皆様におかれては、報道等から最新の情報を入手し市内の治安情勢や交通情勢にも注意いただき、安全確保にご留意ください。

１　犯罪情勢

　NYPDによれば、本年8月中におけるニューヨーク市内の犯罪発生状況は、次のとおりです。

拳銃発砲事件は242件で、前年の91件から166％増加しており、スタテンアイランド地区を除く４地区全で増加傾向にあります。

殺人事件による被害者は53人で前年の36人から47%の増加、強盗事件は1,276件で前年の1,226件より4%の増加、侵入窃盗は1,310件で前年の1,076件より22%増加しています。

殺人、強盗、強姦等の重大犯罪（Index Crime）全体の発生件数は9,093件で、前年の9,033件と比較して+0.7%と僅かに増加しています。

NYPDでは、暴力犯罪が多発している地域に多数の警察官を投入して対応するとともに、リアルタイムの犯罪情報の収集、分析を強化しています。

また、違法な拳銃を根絶する取組を強化しており、8月中に拳銃関連の犯罪で359人を逮捕しています（前年357人）。

【ご参考：NYPDウエブサイト】

さらに、ウェストチェスター郡においては、本年、車両の盗難が急増していることから、同郡検察当局から注意喚起（以下のリンク参照）が発出されています。邦人も多いスカースデールでは、昨年同時期に比べて2000％の車両盗難数の急増が報告されています。

２　最近の犯罪被害の主な例

・8月29日午前11時頃、報道によれば、地下鉄のLexington Avenue and East 63 Street train stationのプラットフォームにて、地下鉄を待っていた女性が男性に襲われ強姦未遂被害に遭い軽傷を負いました。

・9月5日午前中、バッテリーパーク付近の地下鉄車内において、不明瞭な言葉を発する挙動不審の見知らぬ男性から、日本人夫妻が突如暴行を受け軽傷を負いました。日本人夫妻は男性と何度か目が合い「マネー」と言われ暴行を受けたとのことです。加害者は車掌や他の乗客に取り押さえられ、地下鉄から降車させられました。

３　交通情勢

　経済再開後、ニューヨーク市内では交通渋滞も見られますが、報道によれば、コロナ禍以前と比較すると交通量はかなり少ない状況にあるとのことです。

8月22日から28日までの交通量は、マンハッタン地区が前年同期の約半数、ブルックリン地区、クイーンズ地区、ブロンクス地区が約7割、スタテンアイランド地区が約8割程度での状況にあるとのことですが、他方で、車両の速度は昨年と比較して10〜16%程度速くなっているとのことです。

また、車両の衝突事故で運転者や同乗者が死亡した交通事故の死者数は、8月末現在71人であり、昨年1年間の全死者数を上回っています。

ニューヨーク市は、危険性の高い主要な9道路の最高速度を5マイル引き下げ、25〜35マイルに抑制するとともに、2021年までにスピードカメラを約2000台増設するなどの対策を講じています。

４　在留邦人の皆さまにおかれましては、報道等から最新の情報を入手して、事件現場付近には近づかないようにする、夜間の外出や人通りの少ない道は避ける、不審な人物には近づかない、交通の状況に注意する等、安全を確保するようにしてください。

なお、NY市が犯罪マップ（https://maps.nyc.gov/crime/）を公表しているのでこちらも併せてご参照ください。

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