新型コロナウイルス関連(6月25日)

【ポイント】

本日の臨時閣議において,6月30日以降,夜間及び早朝の外出禁止時間を短縮(午後8時から翌午前5時まで外出禁止)した上で,日常生活に戻るための計画の第2段階に移行することが決定されました。なお,今回の決定により,政府機関及び民間部門の業務が限定的に再開され,モールなども営業を再開します。

【本文】

1.閣議決定の概要は以下のとおりです。

(1)各閣僚に対し,それぞれの所掌分野において,6月30日から,日常生活に戻るための計画の第2段階を実施することを命じる。

(2)保健相の決定に基づき,日常生活に戻るための計画の第2段階と同時に,クウェート全土で午後8時から翌午前5時まで外出禁止とする。

(3)保健相に対し,封鎖地区(ジリーブ・シュユーク地区,マハブーラ地区及びファルワニーヤ地区)の状況を評価するために同省が実施している調査を完了すること,また,適切な措置を講じるために,次回の閣議において包括的な報告書を提出することを命じる。

(4)政府機関休業に係る閣議決定を撤回し,6月30日から政府機関の業務を再開する(当館注:一度に職場に出勤する職員数は,全職員数の30%以下)。

(5)第2段階で許可される活動を通じて起こり得る接触・感染が否定的な結果を導くことを防ぐために,新型コロナウイルス関連保健指導をフォローアップするための委員会を設置する(同委員会は保健相を委員長とし,各省庁次官及び関係政府機関の長らにより構成される)。また,保健指導に従うことの必要性と一部の封鎖地区でみられるような感染者増加を防ぐために躊躇なくあらゆる措置を講じることを確認するとともに,クウェート国民及び在住外国人に対し,保健指導に従うよう促す。

(6)新型コロナウイルスによりもたらされた不況後の景気促進に対する閣議の関心を考慮し,関係機関に対し,法案の提案を通じて民間部門の労働市場における状況改善に向けた必要な措置を早急に講じること,また,経済状況改善のために必要な措置を早急に講じることを命じる。

2.第2段階移行に係る保健相の説明

 閣議後に行われた記者会見で,バーシル保健相は第2段階への移行に関して以下のとおり説明を行いました。

(1)最近の国内感染状況や医療指標等の分析・評価を行い,第2段階への移行が可能との結論に至った。例えば,次の段階への移行の可否の判断基準となる5つの指標の1つである一般病床及びICU病床の利用率は低下している。ピーク時は60%近くまで上昇したICU病床の利用率が現在は30%台まで低下している。

(2)規制緩和は,クウェート国民及び在住外国人の責任が増えることを意味する。不要不急の外出自粛,フィジカル・ディスタンス,手指消毒等保健当局からの指示に従い,責任ある行動をとることを呼びかける。

(3)第2段階の期間は原則3週間となっているが,3週間後に自動的に次の段階に移行するわけではなく,様々な状況を評価した上で,次の段階に移行可と判断された場合にのみ次の段階に移行となる。移行不可と判断された場合には,同じ段階を延長するか,前の段階に戻る。

3.第2段階概要

(1)6月30日から3週間実施

(2)午後8時から翌午前5時まで外出禁止

(3)ジリーブ・シュユーク地区,マハブーラ地区及びファルワニーヤ地区の封鎖継続

(4)保健省の指導に基づく要件を満たすことで,以下の活動が許可される。

・政府機関及び民間部門の事務所での業務(一度に職場に出勤する職員数は,全職員数の30%以下)

・建設業

・金融業

・複合商業施設(午前10時から午後6時まで)

・レストラン及びカフェ(店頭での受け取りのみ)

・公共の公園

●今回,第2段階への移行が決定されましたが,6月22日以降は新規感染者数が回復者を上回っており,感染が再拡大しつつあります。また,最近の新規感染数は完全外出禁止令前よりも多く,引き続き感染リスクは高いと言えます。

在留邦人の皆様におかれましては,保健省の健康ガイドライン(外出の自粛等)に従い,外出時にはソーシャル・ディスタンスを確保する,集まりを行わない・参加しない,ビジネスの場面でも,可能であればテレビ電話等を用いてコミュニケーションを図るなど,ソーシャル・ディスタンスの確保に留意してください。

(お問い合わせ先)

クウェート日本国大使館 領事班

電話(代表):(+965)2530−9400

メール:consular@kw.mofa.go.jp (了)