在留邦人の皆様へ:新型コロナウイルス関連情報(6月18日)

 6月18日までのカザフスタンにおける新型コロナウイルス関連情報は以下のとおりです。

●ナザルバエフ初代大統領がコロナウイルス検査で陽性となり,在宅検疫中です(以下2(1)参照)。

●今週末(6月20−21日),ヌルスルタン市,アルマティ市等で,ショッピングセンター閉鎖,バス運行停止を含む制限措置が実施されます(以下3参照)。ヌルスルタン市政府は,金曜日中までに食料品を買っておくよう市民に呼びかけています。

1 感染者数

●国内の累計感染者数は15,877名です。

●国内の累計死亡者数は100名です。

●国内の累計快復者数は10,065名です。

州・直轄市ごとの感染者数等,詳細は以下のカザフスタン政府コロナウイルス対策ページから参照可能です。https://www.coronavirus2020.kz/ru

2 カザフスタン国内の新型コロナウイルスに関する主な報道等は以下のとおりです。

(当館注)以下は,一般的事項及び在留邦人のおられる都市の情報を中心に作成しています。

(1)新規感染者数

●6月17日,新規に確認された有症状感染者数は335名(増加率2.2%)です。

●6月17日,新規に確認された無症状感染者数は656名です。

●ナザルバエフ初代大統領がコロナウイルス検査で陽性結果となりました。初代大統領公式ウェブサイトの18日の発表は以下のとおりです。

◎現時点で,カザフスタン初代大統領は自己隔離下にある。残念ながら,イェルバスィ(当館注:ナザルバエフ初代大統領)の最近のコロナウイルス感染症検査は陽性結果を示した。心配する要因はない。

◎ナザルバエフ初代大統領は,テレワークで仕事を継続している。

●トカエフ大統領について,ウアリ大統領府報道官は18日,大統領が毎日コロナウイルス検査を受けており,すべて陰性を示しているとFacebookに投稿しました。

●トゥグジャノフ副首相が無症状の形でのコロナウイルスと診断されました。18日,同副首相がFacebookで明らかにしました。同副首相は在宅検疫に入りました。

●ジャマウバエフ財務大臣が自主的在宅検疫に入りました。サヴァリエヴァ財務次官が大臣代行を務めます。なお,財務省は,同大臣が先に受けた検査で感染は確認されなかったとしています。

●上記を含め,現在,自主的,ないし感染により在宅検疫を行っている要職者は,ナザルバエフ初代大統領,マミン首相,トゥグジャノフ副首相,ジャマウバエフ財務大臣,オマロフ農業大臣,ミルザガリエフ環境大臣,アイマガムベトフ教育・科学大臣,サパルバエフ・ジャンブル州知事,ニグマトゥリン下院議長となります。また,ビルタノフ保健大臣が入院中です。

(2)検疫等

●政府の検疫体制強化の判断基準について,アクタエヴァ保健大臣代行は,概要以下を述べました。

・これまで感染者増加率につき7%を基準としてきたが,感染者増加率は感染の動向を的確に反映していない。

・そのため新たな基準が提案された。

・一つは再生産の潜在力である。すなわち,1名の感染患者から何名が感染しうるかの人数である。この指標が1.3以上であれば,制限措置の強化が不可欠である。

・もう一つの基準は病床利用率である。もし利用率が98%になれば,制限措置強化の根拠となる。

・これら2基準の総合的指標も考慮される。再生産の潜在力が1.15以上であり,かつ病床利用率が70%以上であれば,制限措置強化を話題にせねばならない。

●PCR検査キットの在庫について,アクタエヴァ保健大臣代行は18日,以下のとおり説明しました。

・国内に39万回分以上の在庫がある。ヌルスルタン市及びアルマティ市におよそ20万回分がある。

・政府は検査実施の拡大を見込んでいる。現在,1日2万8千回の検査を実施しており,1日3万回へ増加させる予定。

・向こう10日間以内に,120万回分の検査キットを調達する予定。

●ヌルスルタン市行政府は,6月初頭から,救急医療サービス拠点への通報が3.5倍に増加していることを明らかにしました。またアクタエヴァ保健大臣代行は18日,ヌルスルタン市内の病床の利用率がおよそ90%に達していることを明らかにしました。同大臣代行は,市及び共和国の医療団体から病床を集めることで,市民に必要な病床を確保している旨述べました。

●アルマティ市ベクシン主任衛生医師は18日,記者会見で,主に以下を述べました。

・市内の感染症病院の病床利用率は95%に達している。他方,退院者もいることから,患者の収容は目下実現されている。

・アルマティ市外縁のブロックポストを再設置する見通しはない。市民と州民は滞りなく市を出入りできるであろう。

●ヌルスルタン市及びアルマティ市で診療所を展開する「オリンプ」は,6月19日から23日まで,技術的な理由によりコロナウイルスPCR検査の受付及び実施を停止します。その後は再開する由です。

3 今週末(6月20−21日)の制限措置

カザフスタン首相府は18日,公式ウェブサイトで今週末(6月20−21日)に国内で追加的制限措置等が導入されるとして、次の通り発表しました。

◎マミン首相主宰により,カザフスタン共和国内におけるコロナウイルス感染症拡散防止に関する省庁間委員会の遠隔会合が実施された。トカエフ大統領の指示に基づき,カザフスタンでの疫学状況を安定化させるための追加的措置が検討された。

◎アクタエヴァ保健大臣代行が国内における検疫衛生状況について報告した。また,クリギノフ・ヌルスルタン市長,サギンタエフ・アルマティ市長,アイテノフ・シムケント市長,カシムベク・カラガンダ州知事,マルジクパエフ・アクモラ州知事,シュケエフ・トゥルケスタン州知事が,各自治体における状況について報告した。

カザフスタンの一連の州・直轄市で疫学状況が複雑化し,コロナウイルスによる感染件数が増加していることに鑑み,省庁間委員会は,本年6月20日及び21日の休日における追加的制限措置の導入について決定を行った。

1)ヌルスルタン市,アルマティ市,カラガンダ市,シムケント市,パヴロダール市及びエキバストゥス市において:

ア ショッピング娯楽センター,ショッピングセンター,チェーン店,屋内型の食料品及び非食料品市場及びバザールの営業を停止する。

イ 外食施設の活動は,外気のもとテラス席形式で,社会的距離を遵守した場合のみ許可される。

ウ 公共交通機関の活動を制限する。

エ 公共の場所,公園,辻広場,河岸通り,ビーチ,プール施設の機能を停止する。

オ フィットネスセンターの営業を停止する。

2)人口5万人を超える市町村において:

ア 公共空間,すなわち公園,辻広場,河岸通り,ビーチ,プール施設の機能を停止する。

イ 65歳以上の者の外出を制限する。

◎ヌルスルタン市,アルマティ市,カラガンダ市,シムケント市,パヴロダール市及びエキバストゥス市に隣接するレジャー区域への入域は,各自治体の主任衛生医師令に基づいて閉鎖される。指定された区域に所在する者には,社会的距離の遵守が求められる。

◎首相は,可及的速やかに諸問題を解決するよう州・自治体の長らに指示を行った:

1)医療団体を基盤として追加的なラボを開設することにより,住民へのPCR検査の普及を拡大させること。

2)病院の感染症病床数及び仮設病床数を増加させること。

3)官民を問わず各州・自治体が持てる資源を集めることにより,病人に対するコンピュータ断層撮影の普及を確保すること。

4)救急医療サービス拠点により,救急救命通報に対し,迅速なサービスを確保すること。

5)入院施設を持たない診療施設のレベルで,在宅の患者に対し,(遠隔の機動班による)良質で活発な観察業務を実現すること。

6)住民に対し,積極的に情報提供及び説明活動を実施すること。

●ヌルスルタン市

◎省庁間委員会決定に加え,ヌルスルタン市行政府は,概要以下の制限措置を実施します。

・6月20日及び21日,市内では,薬局及び地元住民向けの食料品の小商店のみ営業する。営業時間は10−17時とする。

・ショッピングモールや市場等に加え,他の食料品・非食料品店も営業停止となる(上記の小商店を除く)。

・公共交通機関(バス)は運行を停止する。

◎プラリエヴァ市主任衛生医師は以下のとおり市民に呼びかけました。

「現在市内に2つの感染源,つまり家庭及び職場があることに鑑み,市内に『在宅休日』を浸透させる決定がなされた。現在われわれ医師にとって,感染の速度を低下させ,感染の輪を断ち切ることが不可欠である。さもなくば感染は再びスピードを増し始めるであろう。営業できるのは,市のインフラを確保する企業と,地元の食料品店のみである。市場でさえ閉鎖となる。市民は土曜日までに必要な食料品を買い求める必要がある。しかし騒動を起こしてはならない。地元の食料品店には全ての必要なものが揃っている。人々はこの間,自宅にいることが不可欠である。不要な外出は控えるべきである。」

●アルマティ市

◎省庁間委員会決定に加え,アルマティ市政府は,概要以下の制限措置を実施します。

・6月20日及び21日,市内では,薬局及び地元住民向けの食料品の小商店(チェーン店のうち,当該形態をとる店舗を含む)のみ営業する。

・公共交通機関(バス,トロリーバス,郊外バス及び地下鉄)は運行を停止する。

◎なお,タクシーは通常通り営業します。美容院や自動車洗車場等も営業する由です。

●当館領事メールのバックナンバーは以下のページから参照できるようになっています。

https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMail.html?countryCd=0007

●当館フェイスブック https://www.facebook.com/embassy.jp.kz/ にもコロナウィルス関連情報を掲載しています。

(邦人保護等の緊急事態の場合の問い合わせ窓口)

○在カザフスタン共和国日本国大使館

住所:5th floor, Kosmonavtov Street 62, micro-district

"Chubary", Nur-Sultan, 010000, Republic of Kazakhstan

電話:+7 (7172) 977-843

FAX :+7 (7172) 977-842

○日本外務省領事サービスセンター

電話:(代表)+81-3-3580-3311(内線)2902,2903

(日本外務省関係課室連絡先)

○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐事件を除く)

(内線)2851

○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐事件等)

(内線)3047