ウクライナにおける新型コロナウイルス感染症の流行状況

【ポイント】

●5月13日現在,ウクライナ新型コロナウイルスの感染者数は1万6千名を越えています。流行状況は地域差が大きく,1日の感染者報告数が「頭打ち」から「やや減少」に転じた地域もあれば,急増している地域もあります。

●5月12日より検疫措置が一部緩和されましたが,この緩和措置の影響次第で,今後1日の感染者報告数が全国的に再び増加に転じる可能性も排除されません。安心し過ぎることなく,引き続き皆様ご自身でも実施できる基本的な感染予防策である,「3密」を避ける,石鹸手洗い,マスク着用等を励行してください。

【本文】

在留邦人の皆様へ

たびレジ登録者の皆様へ

ウクライナ新型コロナウイルス対策関連情報は,当館HPに掲載しています。

  当館HP : https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html

1 新型コロナウイルスの流行状況

  ウクライナ保健省等の発表によれば,5月13日現在,ウクライナの感染者数は1万6千名を越えました。41名は自宅隔離中で,5,184名は入院治療を受けています。これまでに3,716名が回復しましたが,439名の方が亡くなりました。ウクライナ全土でみると,1日の感染者報告数は,3〜4月は増加一途だったものが,4月下旬からは1日4〜5百名でほぼ横ばいで推移しています。感染者数が特に多かったチェルニウツイ州,テルノピリ州,イヴァノフランキウスク州,キエフ市,キエフ州などは,1日の感染者報告数が,「頭打ち」から「やや減少」に転じた一方で,オデッサ州,ドニプロペトロウスク州,リヴィウ州など数週間で感染者報告数が急増している地域もあります。キエフ市周辺では,ホステル,老人施設,宗教施設などでのクラスタ

(集団発生)が報告されており,1日の感染者報告数は5月に入り平均して毎日70名程です。

2 感染予防の継続

  ウクライナでは,5月12日から検疫措置の一部緩和が始まり,キエフ市においても,公園がオープンし,一部の店舗・ルイノック(市場),飲食店(持ち帰り・テラス席),理容室などが予防措置を講じた上で営業を再開しています。アルコール消毒液やマスクも店頭に並ぶようになりました。しかし,感染者数が激減した訳でも新型コロナウイルスの伝搬が収まった訳でもありません。この緩和措置の影響で,今後1日の感染者報告数が全国的に再び増加に転じる恐れもあります。安心し過ぎることなく,引き続き皆様ご自身でも実施できる,以下の感染予防策を継続してください。また,検疫措置の緩和は地域によって異なりますので,滞在中の地方公共団体が発する最新の情報に従って行動してください。

 ○「3密」を避ける

  新型コロナウイルスが伝搬しやすい環境である3つの「密」(密閉・密集・密接)を避けてください。車内や屋内では換気も重要です。

 ○石鹸手洗い

  石鹸を使った手洗いを励行し,可能であればアルコール手指消毒液を併用してください。汚れた手で顔(目,鼻,口)を触らないようにします。また,ドアノブ,階段手すり,エレベーターのボタンなど不特定多数が触る場所はウイルスが付着していることがありますので,このような場所に触れたら石鹸手洗いや顔を触らないようにするだけでなく,ご自宅であれば消毒する等して清潔を保ってください。

 ○マスクの着用

  症状の出ていない感染者からも伝搬することがあるため,外出時や職場では常時マスクを着用してください。

3 ウクライナでの検査と治療

  発熱,咳,痰,鼻汁,頭痛,倦怠感,呼吸困難,下痢などがあり,新型コロナウイルス感染を疑う場合は,かかりつけの医師・クリニックか,以下の番号(原則としてウクライナ語かロシア語)に電話で連絡してください。新型コロナウイルス感染症に罹患した疑いが生じた方は,在ウクライナ日本国大使館までメールや電話でご連絡・ご相談ください。

 ○全国共通の救急番号:電話 103

 ○国家衛生局:電話 1677

 ○キエフ市(ホットライン):電話 1583 及び 044-2350101

 新型コロナウイルスの感染が確認されても,症状が軽い場合は自宅での療養(定期的に病状を報告する)を指示されます。重症であればウクライナ政府が指定した病院に入院し治療を受けることになります。詳しくは,当館HP「ウクライナ新型コロナウイルス検査指定医療機関」(https://www.ua.emb-japan.go.jp/files/100025573.pdf)をご参照ください。

4 在ウクライナ日本国大使館は,引き続き日本人の方向けの領事業務等を実施しています。また,ウクライナに滞在中の日本人の方に対してできる限りの支援などを通じ,皆様の安全確保と必要な支援に万全を期していきます。新型コロナウイルス感染症に罹患した疑いが生じた方,及び,緊急の用件がある方は,在ウクライナ日本国大使館まで,メールや電話でご連絡・ご相談ください。

【問い合わせ先】

ウクライナ日本国大使館領事部

電話:+38(044)490-5500

FAX:+38(044)490-5502

HP: https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html

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