新型コロナウイルス感染新規症例の発生(27日)

ベルギーにお住まいの皆様,及びたびレジ登録者の皆様へ

1 本27日,ベルギー公衆衛生省の発表によると,ベルギー国内において新型コロナウイルスの新規症例が新たに553件確認され(フランダース地域:281名,ワロン地域:189名,ブリュッセル:77名,居住地不明:6名)その結果,当地での確定症例数は46,687件となりました。

また,3月15日から4月26日までの間に,10,878名の方が治癒して退院(過去24時間中の退院者は93名)しました。

死亡者数は以下のとおりです。

(1)過去24時間の合計:113名(病院における死亡者60名,老人ホームにおける死亡者53名)

(2)これまでの合計:7,207名(内訳:病院における死亡者3,283名,老人ホーム等における死亡者3,835名(確定症例410名(11%),疑い例3,425名(89%))、自宅23名,その他の場所23名、不明43名)

26日現在,病院のベッドについて,3,968名の感染者(過去24時間で11名増加)が利用しており,そのうち903名が集中治療室(過去24時間で12名増加),600名が人工呼吸器を利用している状況です。

26日の感染検査実施数は6,229件,検査実施総数は214,042件です。

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省新型コロナウイルス特設ページ(仏語))

https://www.info-coronavirus.be/fr/news/tendances-derniers-jours-se-poursuivent/

(参考アドレス:ベルギー国立公衆衛生研究所関連ページ)

https://epidemio.wiv-isp.be/ID/Pages/2019-nCoV_epidemiological_situation.aspx

2 なお,本日の記者会見で発表された内容のポイントは以下のとおりです。

(1)間もなく,公共交通機関など公共の場におけるマスク着用が義務化される。なぜ今後必要となり,現時点ではそうでないのかについて説明する。フェーズ1(現在)では,ウィルス伝染を抑制するため,可能な限り多くの人が自宅に籠もることが重要であるが,この状況は現在ほぼ制御できている。措置は徐々に解除される予定とされているが,今後,ウィルスが再び広く伝染するのを回避するため,以下の5原則を守らなければならず,その中にマスク着用が含まれている。

(ア)自宅に籠もる。特に症状が見られる時は必ず。

(イ)水と石けんで手を洗う。

(ウ)外出の際は他者との間で1.5メートルの社会的距離を確保する。

(エ)他者との社会・物理的接触を可能な限り制限する。

(オ)交通公共機関及び人の往来の多い公共の場所でマスクを着用する。

これらのうち(オ)は特に重要となる。というのも,今後,(措置を解除するにつれ)1.5メートルの社会的距離が常に保証される訳ではなく,マスクは補助的な保護をもたらすため。しかし,他の基本ルールの代わりとなるものではなく,他のルールも守らなければならない。

(2)先週,複数の企業が,特に今では規則となったテレワークの適用等,強化された措置を守りつつ,活動を再開した。仮にウィルス伝染抑制の状況がこのまま望ましいままであり続けるならば,5/4以降,更に多くの企業が活動を再開すると見られる。しかし,テレワークは来週も再来週も規範であり続ける。テレワークが不可能,あるいは社内で1.5メートルの社会的距離を保つのがより困難な企業に関しても,労働者の安全を保障することは可能であるし,全員の健康のため,一連の勧告を守ることが重要となる。連邦雇用・労働省は,職場でのウイルス伝染を抑えることを可能にする一般的ガイドブックを作成しており,HP上(https://emploi.belgique.be/fr/actualites/guide-generique-pour-lutter-contre-la-propagation-du-covid-19-au-travail)でダウンロード可

能。この情報に基づき,企業には,来週以降の活動再開に向け,今週のうちに可能な限り準備してほしい。

(3)ウィルス蔓延の状況が今後も望ましいままであるならば,来週以降,釣りやテニス等,野外での接触のないスポーツ活動が可能となる。しかし,(スポーツ施設等での)ロッカールームやカフェテリアへのアクセスは不可。このような先の(諸活動再開の)見通しが,我々全員にとって,今後も措置を守り続けることの動機となる。皆で適用のプロセスを踏むことが唯一の方法であり,一歩ずつ安全に慎重に前に進むことが重要。

(4)(感染者数が減少している一方で新規での入院者数の傾向が200人超となる傾向が続いていることをどう説明するかとの問いに対し)ここ数日,新規入院者数は1日200人前後と安定しているように見られる。今日の数値(昨26日分)は多少減少しており,今後同じような状況が続くか観察する必要がある。今後,この人数が更に減少することを期待している。他方,現在,同時平行で進んでいる2つの流れ,すなわち一般の人の状況と老人ホームでの状況を分けて考える必要がある。病院に入院している高齢者の割合が高くなっていることが数値上観察される。

病院での入院者数に関し,80歳未満の者の割合は下がっているのに対し,80歳以上の者の割合は上がっているように見られる。これはおそらく,老人ホームでの状況を多少反映している(老人ホームでも似たような状況)と言える。今後数日で,これらの割合が下がることを望んでいる。

(5)(今週末,メディアは,措置解除の次の段階に進むための条件が満たされているかどうかを示す,色識別システム(system de codes couleurs)(注)について取り上げていたが,そのようなシステムの導入を準備している最中かとの問いに対し)ベルギー国立公衆衛生研究所(Sciensano)では,潜在的な問題が存在するかどうかを把握できるための兆候を見逃さないよう,いくつかの指標について注意深く追跡している。色識別システムを本当に導入するかどうかは,まだ何も決まっていない。そのようなシステムを設置する可能性はあるが,個人的にはそれが主要なシステムになるとは思われない。

他方,より重要な指標は集中治療室病床の占有率である。というのも,集中治療室のキャパは常に十分であることを保証しなければならないため。近い将来,集中治療室の機能が通常の状態に戻ることが極めて重要。病院で他の部門が通常通り機能することを可能とするためにも,集中治療室において他の部門の職員の手を借りることなく,通常の体制で機能するようになることが重要。

また,集中治療室の職員のライフワークバランスも多少は尊重しなければならない。なお,集中治療室病床の占有率の指標に関しては,(伝染の)プロセスの最後に来る(より長期的な時間をもって追跡すべき指標である)ことに留意すべき。誰かが感染したとして,集中治療室に入れられ得るのは感染後から2週間後のことになるため。他に,より短期で追跡できる指標として,例えば,一般医がインフルエンザと診断した人数,全人口において感染が確認された人数,感染による欠席率等がある。

(注)措置の解除に向け,望ましい状況か(緑),リスクありか(橙),全く良くないか(赤)を色で表示し,個々人が各指標の数値をそれぞれ解釈せずとも一目で判断が可能となるシステムのことを指し,毎日の定例会見の場でのシステムの導入が議論・検討されている模様。

(参考(蘭語))https://www.nieuwsblad.be/cnt/dmf20200427_04935632

(参考アドレス:ベルギー公衆衛生省記者会見動画)

https://www.info-coronavirus.be/fr/live-pressconferences/

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