チェコ政府による新型コロナウイルスの国内感染状況に対する現状評価

●4月23日(木),チェコ保健省は記者会見を行い,チェコ国内における新型コロナウイルスの感染状況について現状を報告しましたので,その概要をご参考までにお伝えします。

○ チェコ新型コロナウイルスの感染拡大を制御することに成功している。

○ 今後の推移も,当面は抑制的に推移していく見通しである。

1 チェコは,新型コロナウイルスの無秩序な感染拡大を抑制出来ており,国民が通常生活へ戻るための準備を進めている。

 4月23日時点では,国内の感染者数は7,000人を超えているが,検査数に占める陽性率はここ最近1〜2%台に収まっており,増加数は落ちついている。

 イースター休暇期間中に接触機会が増え,感染者数が再び増加する懸念があったものの,その後1週間の推移に特段の変化は見られなかった。

2 新型コロナウイルスの感染者全体に占める高齢者の割合は20%前後でほぼ安定している。ただし,チェコにおける新型コロナウイルスの感染死亡者は大部分が高齢者であり,死亡者(23日時点で210人)に占める60歳以上の割合は90.8%に達する。それらの人々の多くは,新型コロナウイルスだけが原因では無く,基礎疾患を抱えていた。

3 医療体制について,チェコ国内における感染症患者に対する収容能力は十分に確保されている。その一方で,感染拡大が抑制されてきたことで,新型コロナウイルスのために確保していた病床を徐々に他の患者のために戻していく。ただし,完全に通常体制へ戻すのではなく,流行第2波の兆候等が見られた場合には,速やかに現状の収容能力に戻せるよう,柔軟な体制を構築していく。

4 今後の推移について,現状,再生産指数(一人の患者からウイルスに感染する人が何人いるかを示す数値,以下R値)は,1.0を下回っており,無秩序な感染拡大が抑制されている状況と言える。それらを踏まえると,4月末までの感染者数は7,800人程度,5月までの感染者数は9,000人程度と想定している。

(問い合わせ先)

チェコ日本国大使館

電話:+420 257 533 546(休館日を除く月〜金の08:30〜17:15)

メール:ryoji@ph.mofa.go.jp