ウクライナの新型コロナウイルス対策(4月13日)

【ポイント】

4月13日現在

●累計感染者数は3,000名を超え,感染は全国に波及しています。

●公立の新型コロナウイルス指定病院だけでなく,私立の医療機関でもPCR検査を受けられます。

●重症の場合は,指定病院に入院となります。その際,外国人の場合は医療保険海外旅行保険)への加入が必要です。

●引き続きマスク着用や石鹸手洗いなど感染予防に努めるとともに,ウクライナ政府やキエフ市等が実施している検疫体制を遵守してください。

【本文】

在留邦人の皆様へ

たびレジ登録者の皆様へ

ウクライナ新型コロナウイルス対策関連情報は,当館HPに掲載しています。

  当館HP : https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html

1 ウクライナにおける流行状況

(1)4月13日現在,ウクライナにおける新型コロナウイルス感染者数は3,000人を超え,死者も90人以上となりました。感染は全国に波及し,報告数が多い上位は,キエフ市と,ウクライナ西部のチェルニウツィ州,イヴァノフランキウスク州,テルノーピリ州です。子供から高齢者まで幅広い年齢層が感染し,死亡例には,合併症のある高齢者だけでなく,子供や若い世代も含まれています。流行の様相としては,3月末の段階では,新型コロナウイルスの流行国からの帰国者の感染・発症事例が6割弱でしたが,現在は家族内の感染や医療機関での感染,宗教施設等でのクラスターなど国内感染が増えています。3月から導入された様々な検疫措置により感染数の急増は免れていますが,流行の終息はまだ見えない状況です。

(2)ウクライナにおける検査体制

 ウクライナでは,PCR検査とラピッドテストの2種類の検査が行われています。PCR検査(綿棒で喉の粘液を採取)は,当初は,新型コロナウイルスの指定病院で,一定の条件(症状,渡航接触歴)を満たした患者だけを対象に実施されていましたが,その後条件は緩和され,私立の病院・クリニックでの検査が解禁されました。キエフ市では,一部の公立病院の他,ボリスやメディコムなどの外国人向けのクリニックの一部でもPCR検査を受け付けています。申込み方法,費用や結果が出るまでの日数などは各施設に直接お問い合わせください。なお,その場で結果が分かる迅速診断法(血液中の抗体を検出)であるラピッドテスト(血液検査)は,あくまで予備的な検査であり,その結果が陰性でも,正確な診断にはPCR検査が必要とされ

ています。

※発熱,咳,痰,鼻汁,頭痛,倦怠感,呼吸困難,下痢などがあり,新型コロナウイルス感染を疑う場合は,かかりつけの医師やクリニックか,以下の番号(原則としてウクライナ語とロシア語)に電話で連絡してください。

○全国共通の救急番号:電話 103

○国家衛生局:電話 1677

キエフ市(ホットライン):電話 1583 及び 044-2350101

(3)ウクライナにおける治療

 当初は,PCR検査で陽性と判明したら,例外なく指定された病院に入院隔離となりましたが,現在は,症状が軽ければ自宅等で療養(自主隔離)するように改められています。ウクライナ保健省は,全国の公立病院200以上の施設を新型コロナウイルスの検査・治療のための医療機関として指定し,隔離病棟約3,900病床,人工呼吸器約1,800台を確保したと発表しています。キエフ市内には指定病院7施設に感染症病床が約400床あると発表されています。なお,新型コロナウイルス感染症の医療費について,ウクライナ保健省は,外国人の場合は必ず医療保険(海外旅行傷害保険)に加入しておくように求めています。

(4)感染予防について

 症状の出ていない感染者からもうつることがありますので,外出時や職場では常時マスクを着用し,石鹸を使った手洗いを励行し,可能であればアルコール手指消毒液を併用してください。汚れた手で顔を一切触らないようにしてください。ウクライナ政府と地方政府が実施する検疫・行動制限を遵守してください。在ウクライナ日本国大使館は,領事メールなどで随時最新の情報を提供するように努め,大使館ホームページにも役に立つ情報を掲載しています。

(5)最後に

 ハンノキやシラカンバの花粉飛散が増えています。花粉症の症状は新型コロナウイルス感染症と紛らわしいことがありますので,花粉症の方はしっかり対策しておきましょう。

 また,チェルノブイリ付近等で発生している野火・森林火災により,キエフ市内でも煙がかかる日があります。これによる放射能濃度の目立った増加は見られませんが,大気汚染にも留意してください。

2 4月13日現在,ウクライナ発の全ての商用国際航空便の運行が停止しており,臨時便を除き空路を使った出国ができない状況が続いています。今後,利用が可能な便の運航が確認できれば,領事メールや当館HPでご案内いたします。

3 在ウクライナ日本国大使館は,引き続き日本人の方向けの領事業務等を実施しています。また,ウクライナに滞在中の日本人の方に対してできる限りの支援などを通じ,皆様の安全確保と必要な支援に万全を期していきます。新型コロナウイルス感染症に罹患した疑いが生じた方,及び,緊急の用件がある方は,在ウクライナ日本国大使館まで,メールや電話でご連絡・ご相談ください。

(情報入手可能なサイト)

○在ウクライナ日本国大使館HP

https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html

ウクライナ最高会議HP:新型コロナウイルス感染症に関する特設サイト(英語)

https://covid19.com.ua/en

ウクライナ保健省HP:新型コロナウイルス感染症情報(ウクライナ語)(https://moz.gov.ua/koronavirus-2019-ncov

【問い合わせ先】

ウクライナ日本国大使館領事部

電話:+38(044)490-5500

FAX:+38(044)490-5502

HP: https://www.ua.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consular.html

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