新型コロナウイルス感染新規症例の発生（３日）

ベルギーにお住まいの皆様，及びたびレジ登録者の皆様へ

１　本３日，ベルギー公衆衛生省の発表によると，ベルギー国内において新型コロナウイルスの新規症例が新たに１４２２件確認され（フランダース地域：８６５名，ワロン地域：３７４名，ブリュッセル：１６７名，、居住地不明：１６件）その結果，当地での確定症例数は１６７７０件となりました。

また，３月１５日から４月２日までの間に，２８７２名の方が治癒して退院している一方，この２４時間で新たに１３２名の方の死亡が確認され，死亡者の合計は１１４３名となりました。

２日現在，病院のベッドについて，５５５２名の感染者（うち，１２０５名が集中治療室（全体の５５％，残り１０６５床あり），人工呼吸器使用者は９１６名）が利用している状況です。

（参考アドレス：ベルギー公衆衛生省新型コロナウイルス特設ページ（仏語））

（参考アドレス：ベルギー国立公衆衛生研究所関連ページ）

２　なお，本日の記者会見で発表された内容のポイントは以下のとおりです。

（１）数週間前に措置を取り始めたにも拘わらず感染者数が増えている理由は，各種措置をとることで社会を小さなグループに分断しようと試みてきた一方で，現在はグループ内での感染が止められていない状況。例えば老人ホームでは，社会的距離を取るのが難しく，その結果，感染者が増加している。

（２）ピークは来週頭と予想する専門家や，（昨日・今日で）既に過ぎたとする専門家がいるが，ここ数日内に傾向がより明らかになるであろう。症状が見られる感染者の数は安定しており，各種措置が有効である点が示されている。入院者数は現在も増加しているが，数週間前に比べ増加率は一定となり落ちついている。

（３）感染率がフランダースで高いのに対し，死亡率がワロンとブリュッセルで高い理由は，関係機関からのデータの共有が遅れることがあるためである。各地域・コミューンで状況や問題はぞれぞれ異なるので，それぞれ留意して見る必要あり。

（４）病院間の患者移送計画は全ての病院間で定期的に連絡が取られており，公衆衛生省が中心となって情報の共有・調整が行われている。その他，各地域の病院間でのネットワークもある。情報は同省に集約されて実施されている。

（５）リンブルフ，エノー，ブリュッセルに感染者が集中しているという状況は大きく変わっていないが，この3地域のみならず全地域で病院の受け入れキャパが限界に近づく可能性がある。現在，各地域・県・病院で，使用可能な病床数と医療職員数を随時確認しており，国全体でモニターしている状況。

（６）退院（治癒）者の中には，クロロキン処方の治療が行われた者が一定割合存在する。現在クロロキンを用いた治験が行われており，効用に関するデータを収集している最中。有用な結果を得るには，ある一定数の患者に対して実施する必要があり，今後の結果が待たれる。

（参考アドレス：ベルギー公衆衛生省による記者会見動画）

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