ベトナム国内における新型コロナウイルス関連発表(続報)

●報道によれば,ベトナム保健省は2月29日付けで,感染が流行している国(中国,韓国,イタリア及びイラン)から入国するすべての者に対し,医療申告と医療検疫を行って隔離措置を取るとしています。これらの条件に該当する方(たとえば,日本から仁川空港経由でベトナム渡航する方等)は,ベトナム入国後に,ホテルや医療機関での滞在(隔離)を求められる可能性がありますので,十分にご注意ください(以下2参照)。

●邦人の皆様におかれては,ベトナム当局の各種発表に留意しつつ,正確な情報の把握に努め,以下4(3)に記載の保健省勧告等を参照の上,手洗い,うがい,マスクの着用等,引き続き通常の感染症対策をお願いします。

1 ベトナムにおける感染状況

ベトナム保健省の発表によれば,3月1日午前現在におけるベトナム国内での新型コロナウイルスの陽性事例は計16名(全員治癒)です。

なお,2月14日以降,新規の感染症例は確認されていません。

2 ベトナム政府による今回の措置(報道ベース)

当地報道によれば,ベトナム保健省は2月29日付け公文書991/BYT―DPを発出し,感染が流行している国(中国,韓国,イタリア及びイラン)(以下,「感染流行4か国」という。)から入国するすべての者に対し,医療申告と医療検疫を行い,隔離措置を取るとしています。

感染流行4か国からの渡航者に対する隔離措置は,次のように実施されるとされています。

(1)入国時の措置

ア 感染流行4か国から入国するすべての者は,国境で医療申告を行い,医療検疫を受けなければならない。

イ そのうち,発熱,咳,息切れの兆候を示した者は,保健省のガイドラインに従って,医療施設に移送され,集中的に隔離される。医療施設では,追加の医療申告や面接を行い,適切な形式の集中隔離が適用される。

ウ 発熱,咳,息切れの兆候を示していない者は,以下のとおり隔離される。

○ 感染流行4か国の中の感染地域からの渡航者,感染地域を経由した者及び発熱,咳,息切れの症状がある者と濃厚接触した者は,規則に従い,集中的に隔離される。

(当館注:現在,ベトナムでは,中国及び韓国の感染地域からの外国人の入国は認められていません。)

○ 非感染地域からの渡航者及び非感染地域を経由した者は,自宅で隔離される。

エ 公務目的で(外交及び公用パスポートを使用して)ベトナムに入国する外国人は,保健省の指導の下で監督,スクリーニング,検疫を受ける。

(2)保健省は,自宅隔離の対象となったベトナム人についてリストを作成し,当該者の地方自治体に報告書を送付する。同地域では,当該者を,定められた14日間,自宅や居住場所において継続的に隔離する。

(3)感染流行4か国に滞在先がある者がベトナムに入国する場合,当該者の家族やベトナムにおける業務パートナー(※)は,感染流行4か国における当該者の滞在住所について確認しなければならず、保健省の指導にしたがって引き続き健康フォローアップを行うことを誓約しなければならない。

(※)「業務パートナー」の意味するところは明確ではありませんが,当該入国者が所属する企業・団体や当該入国者の受入れ企業・団体等が想定される可能性があります。

https://m.baomoi.com/tiep-tuc-thuc-hien-nghiem-cach-ly-y-te-voi-nguoi-nhap-canh-tu-cac-vung-dich/c/34141553.epi#detail%7Crelated%7Cindex2

3 ベトナム政府による検疫強化措置等

 ベトナム政府は,新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため,現在,以下の措置を実施しています。

各措置の詳細や最新情報は,当館ウェブサイトの「新型コロナウイルス感染症をめぐる諸動向」(https://www.vn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/corona_information.html)に掲載されていますので,御参照ください。

(1) 国境ゲートの一部閉鎖

(2)中央病院,地方病院,軍病院,野戦病院での感染者隔離

(3)大規模イベントの完全中止

(4)学校の休校

(5)ビンフック省ソンロイ村の2月13日から20日間の隔離

(6)ベトナム−中国間の航空便の運航停止

(7)香港を含む中国人への観光ビザ発給を制限。中国の感染地域からの労働者への就労許可を拒否。過去14日以内に中国滞在歴のある外国人の入国拒否。

(8)韓国から入国する全ての乗客の医療申告の義務付け。韓国大邱慶尚北道から渡航する外国人,及び過去14日以内に同地域に滞在歴のある外国人は一時的に入国中止。韓国人への査証免除措置を一時停止。韓国から入国する全ての乗客及び14日以内に韓国に滞在し,第三国を経由して入国する乗客の医療隔離。

(9)発熱・咳・呼吸困難の症状を呈する入国者への帰国勧告・強制隔離

(10)外国人,特に中国人,韓国人,日本人,シンガポール人に対する公安上の管理強化(外国人の宿泊先・勤務先での居住登録・渡航歴確認等)

(11)宿泊施設での検温,発熱が確認された入国者への通院要請

(12)イラン・イタリアから入国する全ての乗客の14日間の医療隔離

4 留意事項

(1)ベトナム政府の各種発表に留意しつつ,正確な情報の把握に努めてください。

(2)ベトナム国内の地域によっては,ワークパーミット(就労許可)の申請受理を拒否されるケースがありますが,ベトナム労働・傷病兵・社会問題省からは,「日本人であることのみをもって拒否することはない」との回答を得ています。但し,過去の渡航履歴を調べるため,パスポート全ページの写しの提出を求められることがあります。

(3)新型コロナウイルス感染症は,立食パーティーなど,互いの距離が十分に取れない状態のまま,屋内等で一定時間過ごすことが,感染のリスクを高めるとされています。こうした環境を可能な限り避け,以下ア〜キのベトナム保健省の勧告(1月31日付け)を参照の上,手洗いやうがい,アルコール消毒,マスクの着用など,通常の感染症対策を励行してください。

ア 発熱,咳,息切れがある場合は旅行,出張を避ける。疑わしい症状がある場合は,直ちに診療所を受診し,旅行や出張の場合はスケジュールを医療従事者と共有する。

イ 発熱,咳のある人との接触を避ける。 目,鼻,口を手で触るのを避け,石鹸でよく手洗いする。

ウ 咳やくしゃみをする時は,分泌液の飛沫を抑えるために,布やハンカチで,口や鼻を覆う。

エ 旅行中に症状がある場合は,すぐに航空,鉄道,自動車の担当者に通知し,早めに医療機関を受診する。

オ 調理済みの食品のみを使用する。

カ 公共の場や人前で無差別に吐き出さない。 家畜や野生動物との密接な接触を避ける。

キ 大勢の人々がいる場に行くとき,または症状のある人と接触するときは,マスクを着用する。

(参考)

外務省(感染症広域情報)

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C020.html

厚生労働省新型コロナウイルス感染症について)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

内閣官房(国民の皆様へメッセージ等)

https://www.cas.go.jp/jp/influenza/novel_coronavirus.html

(連絡先)

ベトナム日本国大使館 電話番号:+84-24-3846-3000

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