新型コロナウイルスに関するカザフスタン保健省発表(1月30日)

カザフスタン保健省は30日,新型コロナウイルス対策に関するビルタノフ保健大臣の記者会見について発表したところ,概要は以下のとおりです。

1 全般状況

  治療に必要なすべての薬がある。診断のアルゴリズム(手順)が組織された。カザフスタンにおいて隔離病室及び訓練を受けた医師,看護師を擁する病院ネットワークは,完全に準備されている。

2 予防マスク

  国は500万枚のマスクを備蓄しており,医療機関に完全に配備されている。(マスクのカザフスタンにおける)年間消費量は50万枚である。地方州知事に対し,薬局におけるマスクの価格統制を要請するとともに,地方企業に対してマスクの追加製造及び輸入を呼びかける。

3 1月6日以降に中国から到着したカザフスタン国民及び外国人のモニタリング状況

  29日同様に強調するが,問題は1月6日以降に中国から到着した者のみであり,熱がある者全員ではない。1月6日から本30日までに中国国境を越えてカザフスタンに到着した数は20,515人である。その内19,989名がカザフスタン国民,526名が外国人である。我々は統計を確認した。

  30日朝7時の時点でカザフスタン全土の医療専門家がその内の78%,すなわち15,738名に架電の上,(症状の)訴えがないか問診した。我々は,1月6日以降に中国から到着した者全員が検査を受けられるよう,問診を継続する。

  現時点で病院に搬送され,個室に隔離された者は54名である。その内16名が退院した。残り38名は入院しており,医療的監視を受けている。我々は,病院に搬送されたすべての者からサンプルを採取し,(状況の)追加的コントロールのためにそれらをアルマティ市のアイキンバエヴァ名称国立危険感染症研究センターへ送っている。同センターでは新型コロナウイルスのPCR法による検査手段が確立された。

(問)中国から航空機で到着したカザフスタン人に空港でマスクを提供すべきではないか。

(答)我々は同様の照会を受けて,至急それを行うよう努力する。また,我々は地方自治体が国民に最大限の支援を行えるよう,彼らと連携している。

(問)新型コロナウイルスは目を経路として感染する可能性があるか。

(答)仮に通常時に汚れた手で目をこすれば,必ず何か起きる。これは基本的な衛生上の法則である。

4 西カザフスタン州における事例

  SNS上で出回っている情報として,西カザフスタンにおいてコロナウイルスに感染した2名の学生が病院に搬送されたという情報があるが,これに反駁する。

5 東カザフスタン州における事例

  東カザフスタン州において,既に数日間に亘って数名のコロナウイルス患者が確認されているという匿名の噂が流れている。これはよくあるデマである。現時点で診断が可能な場所はアルマティ市のみであり,セメイ市(当館注:東カザフスタン州の都市:旧セミパラチンスク市)ではない。

6 WHOの見方

  30日,ヌルスルタン時間の18時30分より,新型コロナウイルス発生に伴う緊急事態に関する国際医療・衛生法委員会会合が開始される。委員会はWHO事務局長に対し,(新型コロナウイルスが)国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態にあたるかの会合結果を提示する。委員会後にWHO事務局長により下される決定は,WHOのウェブサイトに掲載される他,記者会見で発表される。また,委員会からの勧告事項も発表される。もちろん,我々はこれら勧告を極めて真剣に検討する。

7 責任問題

  記者及びブロガー諸君には発表の意味を歪曲せず,一般人にインタビューすることなく,噂,デマを引用せず,責任とプロフェッショナルを見せていただくよう要請する。国民の皆様には,「デマ」を流すのを止めるよう強く要請する。保健省のフェイスブックページ及び国営メディアのニュースを読むことを推奨する。

(何かあった場合の問い合わせ窓口)

○在カザフスタン共和国日本国大使館

住所:5th floor, Kosmonavtov Street 62, micro-district

"Chubary", Nur-Sultan, 010000, Republic of Kazakhstan

電話:+7 (7172) 977-843

FAX :+7 (7172) 977-842

○日本外務省領事サービスセンター

電話:(代表)+81-3-3580-3311(内線)2902,2903

(日本外務省関係課室連絡先)

○領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐事件を除く)

(内線)2851

○領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐事件等)

(内線)3047