大使館からのお知らせ(デング熱に関する注意喚起)

【ポイント】

パキスタン全土でデング熱の大流行が報告されており,死亡例も発生しています。

○蚊に刺されないよう予防措置をとること,感染が疑われる場合には(発熱が3日以上持続など),早期に医療機関を受診してください。

【本文】

1 デング熱の現状

報道によると,パキスタン全土で2017年以来となるデング熱の大流行を認めています。総患者数は11,700名以上と発表されており,死亡例も報告されています。今後も患者数は増え続ける恐れがあります。特にラーワルピンディーにおいては,健康注意報も発令されています。

2 デング熱について

(1)感染源

デング熱はデングウイルス(1-4型まである)を持つ蚊に刺されることで感染します。感染は必ず蚊が媒介し,人から人への直接感染はありません。デング熱を媒介する蚊の活動時間は,日中(特に朝と夕方)です。

(2)症状

症状は,急激な発熱に始まり,頭痛,関節痛,筋肉痛,倦怠感を伴います。熱の下がる頃に発疹が出現することがあります。重症化した場合,鼻出血,歯肉からの出血,生理出血の過多を見ることもあります。

(3)治療方法 

デング熱には治療薬がなく,一般にそれぞれの症状を和らげる治療が行われます。死亡率は1パーセント以下と言われていますが,デング出血熱という重篤な状態に至った場合,10パーセント前後が死亡すると言われています。デング出血熱になるかどうかは事前に予測ができませんので,発熱が3日以上続いた場合は,医療機関への受診をお勧めします。解熱鎮痛剤はアセトアミノフェンを使用し,アスピリン系の使用は避けてください。

(4)予防方法

デング熱には予防接種も予防薬もなく,蚊に刺されないようにすることが唯一の予防方法です。次の点に十分注意の上,感染の予防に努めてください。

ア 外出する際は長袖シャツ・長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくし,肌の露出した部分には虫除けスプレー等を2〜3時間おきに塗布する。人混みはなるべく避ける。

イ 室内においても,電気蚊取り器,蚊取り線香や殺虫剤,蚊帳(かや)等を効果的に使用する。

ウ 規則正しい生活と十分な睡眠,栄養をとることで抵抗力をつける。

突然の高熱や頭痛,関節痛や筋肉痛,発疹等が現れた場合には,デング熱を疑って,直ちに医師の診断を受ける。

エ 蚊の繁殖を防ぐために,タイヤ,バケツ,おもちゃ,ペットの餌皿等を屋外放置しない,植木の水受け等には砂を入れるなどの対策をとる。

3 参考情報

○外務省 世界の医療事情(パキスタン

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/asia/pakistan.html

厚生労働省検疫所(FORTH) 感染症についての情報「デング熱

http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name33.html

厚生労働省デング熱について」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000131101.html

厚生労働省デング熱に関するQ&A」

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkakukansenshou19/dengue_fever_qa.html

4 なお、上記注意点以外にも、当地で安全に滞在するための参考となる情報が以下のウェブサイトに掲載されておりますので、そちらもあわせてご確認下さい。

○当館ホームページ:

http://www.pk.emb-japan.go.jp/indexjp.htm

○外務省海外安全ホームページパキスタン):

http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_011.html#ad-image-0

○在留届及び「たびレジ」への登録のお願い

海外渡航前には、万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにして下さい。3か月以上滞在する方は、緊急事態に備え、必ず在留届を提出してください。

 http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/zairyu/index.html

また、3か月未満の旅行や出張などの際には、海外滞在中も安全に関する情報を随時受けとれるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。

(詳細はhttps://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/# 参照)

○緊急時の連絡先:051−9072500(在パキスタン日本国大使館代表)