タクシーでのトラブルを防ぐために

 8月下旬,ソフィア市内においてタクシーを利用した邦人男性が,料金の支払いを巡るトラブルから,運転手に首を絞められ,荷物を強奪されるという強盗事件が発生しました。このような事案に巻き込まれないために,当地でタクシーを利用する際の注意事項をお伝えします。

【事案概要】

 8月下旬の午前7時30分頃,ソフィア市内で流しのタクシーを拾った邦人男性旅行客が,中央バスターミナルへ行くために,運転手に対して英語で「バスステーション」と伝えましたが,運転手は英語を解さなかったことから意思疎通がうまくいかず,一旦目的地と異なる場所へ連れて行かれ,その後,再度「バスステーション」等と伝え,最終的には目的地に到達できたものの,料金の支払いに関して運転手と口論になり,激高した運転手が,同男性の首をのど輪で絞め,さらに同男性のリュックサックを強奪してタクシーで走り去りました。

【このような被害に遭わないためのポイント】

 料金の支払いに関してトラブルになっていなければ強盗事件の発生は防ぐことができたのではないかと考えられます。当地でタクシーを利用する際は,次のポイントを守ってください。

○流しのタクシーは可能な限り利用しない

 見た目にはタクシーのようでも,正規の営業許可を持たずに白タク行為をしている者もおり,このような車に乗るとぼったくり被害に遭う可能性もあります。現地のブルガリア人もできるだけ流しのタクシーは利用せずに,タクシー会社に電話したり,タクシーアプリ(「TaxiMe」(https://taxime.to/),「YELLOW TAXI 91119」(https://www.yellow333.com/en/)等)を利用したりして,タクシーを呼んでいます。そうすることで,正規のタクシーを確実に呼べますし,運転手の記録も残るので,何かトラブルが発生した場合でも対応しやすくなります。言葉の問題から自分でタクシーを呼べない場合は,ホテルやレストラン等の従業員にタクシーの手配を依頼するとよいでしょう。

○料金の交渉はせずに,メーターの金額を支払う

 当地の正規のタクシーはメーター制であり,料金の交渉をしてくる運転手は正規のタクシーではない可能性があります。言語の問題もありますし,言った言わないのトラブルを避けるためにも,こちらからも料金の交渉はしないでください。また,発車したらメーターが正しく動いていることを確認しましょう。時折,メーターに細工をして,ものすごい勢いで料金が上がる違法タクシーもありますが,正規のタクシーには車内に料金表がありますので,料金表の通りにメーターが動いているかどうか注意してください。

○目的地を伝える際は可能な限り現地語で書かれた文字で示す

 一般的に言って,当地タクシー運転手は英語の通用度が高くありません。運転手に目的地を伝える際は,ホテルやレストラン等の従業員にブルガリア語で伝えてもらうか,ガイドブックや地図等に記載のブルガリア語で書かれた文字で示すようにしましょう。

○料金は車内で払う

 必ず車内で料金を支払ってから降車してください。たとえ自分が車を降りてから料金を払うつもりであったとしても,料金を払わずにタクシーを降りれば,運転手から見れば無賃乗車ではないかと疑われても仕方ありません。

 当地では,一旦犯罪被害に遭ってしまうと,警察への被害届の提出等の手続きに,日本で同じような手続きをする場合と比べて,遙かに多くの時間がかかります。せっかくの当地滞在を台無しにしないためにも,被害に遭わないように十分ご注意ください。

(本件問い合わせ窓口)

*************************

ブルガリア日本国大使館領事班

電話:(国番号359)2-971-2708(代)(24h)

e-mail : consul.jpn-emb@sf.mofa.go.jp)

HP:http://www.bg.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

*************************

― 以上 ―