2019年ハリケーン・シーズンの見通し

● 米国気象当局は、今年のハリケーン・シーズンについて、「平年並」と発表しました(参考:2018年、2017年は「平年以上」)。今シーズン中、命名される熱帯暴風雨が9〜15個発生し、そのうち4〜8個がハリケーン(カテゴリー3以上の重大ハリケーン2〜4個を含む)となる見通しです。

● これを受け、米国連邦緊急事態管理庁は、ハリケーンへの備えを呼び掛けています。

● ハリケーン・シーズンとされる6月頃から11月頃までは、当館ホームページに掲載の「ハリケーン対策」等をご参照いただき、日頃から最新の気象情報を確認し、発生時には冷静・安全に、また余裕を持って避難できるようあらかじめ準備してください。

1.5月23日、米国国立海洋大気庁(NOAA, National Oceanic and Atmospheric Administration)の気候予報センター(Climate Prediction Center)は、今年6月1日から11月30日までのハリケーン・シーズン予報に関して、

● 「平年並」の可能性は40%(昨年:35%)、「平年以上」の可能性は30%(同40%)、「平年以下」の可能性は30%(同25%)である。

● 今シーズン中、命名される熱帯暴風雨(最大風速39mph以上)が9〜15個発生する確率が70%、うち4〜8個がハリケーン(最大風速74mph以上)となり、更にそのうち2〜4個は重大ハリケーン(最大風速111mph以上:カテゴリー3〜5レベル)に発達する。

 との見通しを発表しました(シーズンのピーク直前期8月初旬に予報を更新予定)。

 

※ 【平年基準】

   シーズンを通じて命名される熱帯暴風雨が12個発生、うち6個がハリケーンとなり、更にそのうち3個が重大ハリケーンに発達する状況。

※ 【参考】

   昨シーズンは、命名された熱帯暴風雨が16個発生し、うち8個がハリケーンとなり、更にそのうち2個が重大ハリケーンに発達。また、熱帯暴風雨2個と重大ハリケーン1個がフロリダ州に接近・上陸し、特に、10月に発生した重大ハリケーン「マイケル」は、パンハンドル地域上陸時に最大風速158.7mph、最大高潮4.74mに達到達。これにより多くの家屋が崩壊し、倒木による死者2名、溺死者5名の計7名が犠牲となるなど甚大な被害をもたらした。なお今年は、既に5月下旬、亜熱帯暴風雨「アンドレア」が発生し、2015年以降、5年連続で5月中までに熱帯暴風雨が発生。

2.同庁の発表によると、上記見通しは、

● 熱帯大西洋からカリブ海域の海面水温が平均以上に高いことに加え、西アフリカのモンスーン(季節風)が強いとの予測から、ハリケーンが発達しやすい。

● 一方で、現在も続くエルニーニョ現象(長期に及ぶ海面水温の上昇)が、今年のハリケーン・シーズンの活発化を抑制すると考えられる。

 との予測・原因が反映されたものです。

※ 【補足】

   一般的に、海面水温が温暖であれば、ハリケーンは移動しながら発達するが、大西洋海域においては、エルニーニョ現象や強いウインドシア(気流の状態)の影響を受けた場合、ハリケーンの成長が抑制される。

  今シーズンの予報を受け、米国連邦緊急事態管理庁(FEMA, Federal Emergency Management Agency)では、主に、

● たった1つのハリケーンが街を崩壊させうることから、被災に備え十分な保険に加入し、有事の通信手段を確認し、あらかじめ避難計画を立てましょう。

● 常に最新情報を確認するとともに、気象アプリ等を通じて警報等が受信できる準備をしましょう。

 と注意を促しています。

3.以上を踏まえ、ハリケーンに関するその他の情報は、当館ホームページ(URL:https://www.miami.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/b_000264.html)もご参照ください。同HPでは、最新情報の入手先や対応時の留意事項について案内していますので、日頃からの備えとして、また有事の際にはテレビ・ラジオ等の情報と併せてご活用ください。

  また、ハリケーン発生が予想される場合、当地への渡航は延期し、滞在中の方は進路・勢力に応じて安全な地域に避難するなど対処してください。ハリケーン接近直前になってからの避難は、空港の閉鎖や道路の大渋滞に巻き込まれる可能性が極めて高くなります。いざという時に速やかに避難できるよう、日頃から、懐中電灯、携帯電話等の充電池、スマートフォン・ラジオ等の情報端末、家族用の飲料水・食料も準備しておきましょう(詳細は当館HPのチェックリストをご活用下さい)。

 

【在マイアミ日本国総領事館

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