○8月12日(日),ワシントンDCにおいて,白人至上主義団体は抗議活動(行進・集会)を実施予定であり,これに応じる形で,白人至上主義に反対する団体も同じくワシントンDCにおいて同日に抗議活動を実施する予定です。また,これに関連しワシントンDCおよびバージニア州シャーロッツビル市では,今週末にかけて反対派が各種抗議活動を実施する予定です。
○昨年8月にはシャーロッツビル市において白人至上主義団体と反対派の間に暴力的な衝突が発生し,死者1名と多くの負傷者が出た経緯があります。今週末の抗議活動に際しては,当局により警察官の増員を含む厳重な治安対策が講じられますが,平和的な抗議活動であっても一部参加者の攻撃的な行動等をきっかけに大人数の暴徒化へと瞬時に発展する可能性は皆無とは言い切れません。
○ワシントンDCのほか,シャーロッツビル市およびDC近郊地域(Northern Virginia)にお住まいの方,滞在中の方,同地域を訪問予定の方は,特に本件に留意願います。以下を参照し,各自の安全確保に努めてください。
1 昨年の経緯
昨年8月,バージニア州シャーロッツビル市において,白人至上主義団体と反対派の間に暴力的な衝突が発生し,州知事は非常事態宣言を発令しました。この衝突では,双方により投石や催涙スプレーの噴霧等が行われ多くの負傷者が出たほか,白人至上主義者の車両が反対派の群衆に突っ込み死者1名と多数の負傷者を更に出す事態にまで発展しました。当時,白人至上主義団体による集会(Unite the Right)は同12日(土)正午から開始予定であったものの,この衝突はその前日から当日の集会開始予定時刻前,そして当局により集会の中止(解散)が宣言された後に発生したものでした。
2 今週末の抗議活動
昨年の集会から1年となる本年8月12日(日),白人至上主義団体はワシントンDCにおいて行進及び集会(Unite the Right2)を実施する予定であり,これに応じる形で,白人至上主義に反対する団体も同じくワシントンDCにおいて同日に抗議活動を計画しています。また,反対派の団体等は,ワシントンDCおよびシャーロッツビル市において,関連の各種抗議活動を今週末にかけて実施する予定です。
(1)ワシントンDC
●白人至上主義団体による抗議活動(Unite the Right 2)
<想定日程(8月12日)>
※変更の可能性があります。
・午後2時にVienna駅(オレンジライン)に集結し,午後2時〜3時にかけてメトロにてFoggy Bottom駅へ移動
・午後5時頃にFoggy Bottom駅からLafayette Square(ホワイトハウス隣接)に向け行進開始(Pennsylvania Aveを通行)
・午後5時30分から午後7時30分(最長)まで,Lafayette Squareにおいて集会
・集会終了後,バスまたはメトロにてVienna駅に戻り解散
●反対派による抗議活動
・「Unite the Right2」が行進・集会を行う時間帯,反対派の各団体は,Freedom PlazaからLafayette Squareへの行進やLafayette Squareでの集会等を予定
・11日(土)を含め,関連の各種抗議活動が行われる見込み
●当局による主な安全対策
・「Unite the Right 2」参加者には,Vienna駅から警察当局によるエスコートが同行。また,抗議活動中,「Unite the Right 2」参加者と反対派の接触を避けるための措置。
・12日(日)午前9時〜午後8時にかけて道路封鎖を実施
<道路封鎖の詳細>
○コロンビア特別区HP:
→ https://mpdc.dc.gov/release/mayor-bowser-signs-mayors-order-preparation-first-amendment-activities
○周辺地図
・不測の事態に際し各関係機関が緊密に連携できるよう「緊急オペレーション・センター」を設置
(2)シャーロッツビル市
●反対派による抗議活動および市民等による追悼行事
・今週末にかけて,バージニア大学キャンパスでの学生による抗議活動を含め,反対派による各種抗議活動および市民等による追悼行事がシャーロッツビル市内で行われる予定
※「Unite the Right2」主催者側はシャーロッツビル市内での活動は行わないとするも,白人至上主義団体が非公式に活動を行う可能性は排除できない
●当局による主な安全対策
・10日(金)午後6時以降,ダウンタウンにおける道路封鎖をはじめ,各種交通規制を実施
<交通規制の詳細>
○シャーロッツビル市HP
http://www.charlottesville.org/Home/Components/News/News/9696/635
・バージニア州知事及びシャーロッツビル市は,不測の事態に際し治安要員を速やかに動員できるよう,事前の備えとして非常事態宣言を発令(8日)
3 安全対策
在留邦人および当地を旅行中の皆様におかれては,各自の安全確保を第一優先に安全対策に努めてください。
(1)12日(日),集会場所(Lafayette Square/Park)には近づかない
(2)12日(日),Vienna駅からFoggy Bottom駅間(オレンジライン)のメトロ乗車は避ける。駅に近づかない
(3)10日(金)〜12日(日)まで,周辺地域(ワシントンDC,Vienna駅周辺,シャーロッツビル市)においては特に警戒する
(4)武器と誤解されるような物を携行するなど,警察官に疑念を持たれる行動は取らない。警察官による職務質問には素直に応じる
(5)報道や関係機関が発する情報により,最新情報の把握に努める
(6)当局からの安全に関する情報を直ちに受け取れるよう当局の緊急警報システムに登録する
<各地の緊急警報システム>
○ワシントンDCおよび近郊地域
・「Alert DC」
→ https://hsema.dc.gov/page/alertdc
○シャーロッツビル市及びアルベマール郡
・「CodeRED Community Emergency Alert system」
→ http://communityemergency.org/index/alerts/
<その他>
・WMATAウェブサイト(メトロ情報)
→ https://www.metroalerts.info/logon.aspx
・フェアファックス郡警察公式ツイッター
※Vienna駅所在地の管轄
→ https://twitter.com/fairfaxcountypd?lang=en
■在アメリカ合衆国日本国大使館
住所:2520 Massachusetts Avenue N.W., Washington D.C., 20008, U.S.A.
電話:202-238-6700(代表)