【注意喚起】:スリにご用心(改訂版)について

●2018年1月以降、ベルリン市内の駅や観光地などにおいて、スリによる盗難事件が多発しており、邦人旅行者、在留邦人の方々も被害に遭っています。

●大使館のホームページにおいて、ベルリン州警察のパンフレットやホームページなどを参考にして、「スリにご用心」と題する参考資料を既に掲載しております。

●このたび、州警察から新たなスリの手口や盗難事件の多発地帯に関する情報が公表されたことに伴い、当館も資料を改訂しました。

●大使館のホームページの掲載内容を以下に引用しますので、是非一度ご確認いただき、被害に遭わないよう十分ご注意願います。

当館管轄6州にお住まいの皆様、邦人旅行者の皆様へ

在ドイツ日本国大使館

(件名)【注意喚起】:スリにご用心(改訂版)について

(ポイント)

●2018年1月以降、ベルリン市内の駅や観光地などにおいて、スリによる盗難事件が多発しており、邦人旅行者、在留邦人の方々も被害に遭っています。

●大使館のホームページにおいて、ベルリン州警察のパンフレットやホームページなどを参考にして、「スリにご用心」と題する参考資料を既に掲載しております。

●このたび、州警察から新たなスリの手口や盗難事件の多発地帯に関する情報が公表されたことに伴い、当館も資料を改訂しました。

●大使館のホームページの掲載内容を以下に引用しますので、是非一度ご確認いただき、被害に遭わないよう十分ご注意願います。

●万が一、事件等に遭遇した場合は,現地警察に連絡して警察官等の指示に従い行動し,大使館や総領事館にも連絡願います。

【大使館ホームページ掲載内容(領事メールでも全文引用)】

ス リ に ご 用 心

ドイツは比較的安全な国と言われていますが、ベルリン市内の駅や観光地などにおいて置引き、スリによる邦人旅行者、在留邦人の方々の被害が相次いでいます。大使館では、ベルリン州刑事庁作成のパンフレットなどを参考に、スリの手口や犯罪統計などについてまとめました。

一瞬の隙や油断から、貴重品の入ったバッグなどを盗られたりすると、せっかくの楽しい旅行も当地滞在も台無しになってしまいます。特に、パスポートを盗まれたり紛失したりすると、大使館や総領事館でのパスポートの新規発給手続きなどのために、旅行日程を変更しなければならないこともあります。

人通りがあり、治安がよい地域だからといって安心せず、人が不自然に近寄ってきたら避けるなど、周囲には十分注意してください。

スリの手口

複数の犯人がチームを組んで役割分担をしながら、トリックを用いたり、混雑を利用したり、押し合いを発生させたりして、スリを行うことが多くなっています。何人かが被害者の注意をそらし、一人がバッグないしはポケットから財布などを抜き取り、仲間がそれに気付かれないように、すった財布を受け取って逃げ去ります。

なお、2018年1月、ベルリン州警察ではホームページ上において、次のような手口を具体的に写真付きで紹介し注意喚起しておりますのでご参照下さい。(ベルリン州警察のホームページで以下「カバー防御スリ」から「スポーツやサッカースリ」までを新たに掲載。)

http://www.berlin.de/polizei/aufgaben/praevention/diebstahl-und-einbruch/artikel.119058.php

・カバー防御スリ(Abdeck Trick

客が飲食店に座って、テーブルの上に携帯電話や財布を置く。その上に寄付金リストや地図、物乞いの紙などを置いて、寄付してくれないかと言い寄っているうちに、その紙などの下に置いてある携帯や財布をすりよせて盗む。

・ダンススリ(Antanz Trick

被害者の周りを踊って一緒に踊る時に、体が接触し、その間に貴重品をすられる。

・あいさつ・ハグスリ(Begrüßungs- und Umarmungs- Trick

被害者のそばに来て、挨拶をしたり抱きついたりする。その際に体に接近して上着などから貴重品を盗む。

・妨害スリ(Blockier Trick

一人の犯人が被害者の前に立ちはだかる。二人目の犯人が後ろにいて、身体接触を試み、貴重品を上着などから盗む。

・圧迫スリ(Drängel Trick

犯人は被害者の後ろ、横、あるいは何人かの犯人が挟みうちにして圧迫してくる。身体接触を試みてカバンの中から貴重品を盗む。

・携帯電話スリ(Handydiebstahl Trick

犯人は特定の物を使って被害者の注意をそらし、その際にテーブルの上にある携帯電話/スマートフォンに覆いかぶさり気が付かないように盗む。

・ホテルスリ(Hotel Trick

ホテルレストラン、朝食会場などで宿泊客がテーブルに置いている貴重品やカバンが盗まれる。またこの犯人はホテル受付やロビー付近の客の手荷物も盗む。

・追跡スリ(Nachläufer Trick

犯人は被害者がATMで引き出すところを見ており、パスワードやカードを探し出す。共犯者などがこの情報でおなじくATMから現金を盗んだりする。

エスカレータースリ(Rolltreppen Trick

犯人は非常ボタンを押して一度エスカレーターを止める。突然止まった際に第二、第三の共犯者が後ろから押してきて盗む。

・鍵スリ(Schlüsseldiebstahls Trick

このやり方は住宅地街で発生する。最初の犯人が被害者の鍵を盗む。別の犯人がこの鍵を使って部屋に侵入し、現金や貴重品を盗む。その後鍵は見つからないようにこっそりその場に置き去りにしたりする。

・装飾スリ(Schnucktrick)

被害者が身に着けている装飾品を偽物と換える。犯人は被害者の家に来て、道を尋ねたり、近くの病院への行き方などをたずねる。御礼としてネックレスやブレスレットを見せる。同時に、被害者の本物の装飾を盗む。多くの被害者は後になって気が付く。

・寄付金リストスリ(Spendenlisten Trick

路上での募金活動を装うもの。募金活動を装い、被害者に近づいて、財布や携帯電話を盗む。

・スポーツやサッカースリ(Sport- und Fußball- Trick

犯人は被害者にスポーツに関して話しかける。その際に格闘技やサッカーを有無を言わせずやってみせる。被害者に近寄って、足をからませたりして、その隙に貴重品を盗む。

・ぶつかりスリ

混雑の中、ぶつかってくる、あるいは階段で二方向から挟まれる、バスに乗る際に前の人が躓いたり突然かがんだり立ち止まる。被害者がぶつかって立ち止まり、注意がそがれている間に共犯が財布を抜き取る。

・混雑スリ

満員のバスや電車の中で体の前にぴったりくっついてきて、被害者がいやがって背を向けると、ショルダーバッグは被害者の後ろに回り、中身をすられる。

・道聞きスリ

地図を目の前につきだしたり、手渡したり、駅のホームなどにある地図を見せて道を聞く。被害者が地図に集中している間に、共犯がハンドバッグやショルダーバッグから財布を抜き取る。

・両替スリ

コイン(2ユーロ貨幣の場合が多い)の両替を頼まれる。被害者が財布を出し小銭入れを開けた際に、犯人は小銭入れにコインを放り込み、「これに換えて」と中にあるコインを指さしたりして被害者の度肝を抜く。そのすきに札入れから紙幣を抜き取る。

ケチャップ・アイススリ

被害者が特に銀行から出てきたところに、ケチャップ、アイスその他の液体を付けられ、犯人はいろいろ謝りながら拭き取り、その間に引き出したばかりの現金を抜き取る。

・スーパーマーケットスリ

店内で特定の商品が、「どこにあるか教えてくれ。」と声をかけられ、探している間に買い物カートに乗せておいたバッグの中身を抜き取られる。

・抱き上げスリ

飲食店で、「自分は力持ちで抱き上げれば被害者の体重を当てられる。」と言い、被害者を抱え上げたすきに本人ないし共犯が財布を抜き取る。

・物乞いスリ

飲食店内あるいは屋外カフェに座っていると子どもがやってきて、寄付をお願いする文句の書かれた紙を差し出す。あるいは道を歩いている被害者につきまとい金をねだる。被害者が気を取られている間に、その子あるいは共犯が財布を取る。

・お花スリ

犯人は、道を歩いている被害者に挨拶をしてきたり、抱きついたり、花を洋服に差す。あっけにとられている間に財布が抜き取られる。

・レストランスリ

レストランで、隣や後ろのテーブルに座りメニューを見ていた人が、いつの間にか注文もしないで店からいなくなっている。自分の椅子に掛けておいたジャケットやバッグに入れていた財布も消えている。

また、少数ながらグループ犯行ではなく単独犯のスリ(ドイツ人であることが多い)は、次のような手口を使うことがあります。

・荷物持ちスリ

年配の女性が買い物をしているところを密かに観察し、買い物袋を下げているところへ親切そうに、「荷物を家までお運びします。」と声をかけてくる。アパートに入ると高齢者ではついていけないような速さで階段を駆け上がり、その間にバッグから財布を抜き取り、玄関に荷物を置き階段を下りてきて挨拶をしながら去っていく。家に入って荷物を開けたときに初めて財布がなくなっていることに気がつく。

スリにあいやすい場所 

◆ 公共交通機関の駅や停留所、電車やバスの車内、ベルリン市内中心部のSバーン

◆ ショッピング・センター、ショッピング街、デパート、市場、スーパーマーケット

 2018年2月、ベルリン州警察のFacebook上において、スリ等の窃盗事件の多発地帯について以下のとおり明示しておりますので、十分ご注意願います。

アレキサンダープラッツ、コットブッザー門、ヴァルシャウアー橋、フリードリヒ通り(ミッテ)、ベルリン中央駅、タウエンツェーン通り(ツォー駅からヴィテンベルクプラッツ付近)、メッセ、シュパンダウ、シュロス通り

◆ スポーツの試合、メッセ、クリスマスマルクトなどの大きなイベント会場など、人が大勢集まり混雑している場所

スリにあいやすい季節・時間

◆ 公共交通機関では夕方のラッシュ時

◆ 長距離列車内の深夜、早朝

◆ 長距離列車(発着駅)、空港などでは休暇シーズン

◆ ショッピング・センターなどでは閉店までの1、2時間、夏と冬のバーゲン時やクリスマス前

警察の犯罪統計

ドイツでは、2016年に164,771件のポケットや身に付けているバッグからの窃盗(スリ)が報告されています。平均すると1日451件以上、1時間に18件以上という計算になります。 

ベルリンでは、2016年44,722件のスリによる被害が届け出られています。平均すると1日122件以上、1時間に5件以上発生したことになります。

いずれも前年より増加傾向にあります。

被害者の感覚や、置いてあるバッグから財布などが盗まれた場合や気がつかない間にバッグごと盗まれた場合も、一般的には「スリ」と考えられますが、警察の犯罪統計では「スリ」に含まれるのは、身につけているバッグあるいは洋服のポケットから財布などが盗まれた場合のみです。

スリから身を守るには

混雑している場で、意識的にスリに気をつけ、スリの使う手口に引っかからなければ被害に遭うことはないでしょう。特に、女性は狙われやすいので注意が必要です。

スリは、特有の狙いを定めるような目線のため、見分けることが容易です。スリは、人と目を合わせず、ハンドバッグやショルダーバッグを見ています。何かを頼んだり、聞いたり、押したりぶつかってきたり、立ち止まったりぶつかったりせざるを得ない状況を作ったりするのは、注意をそらせて気付かれずに財布を抜き取るための手口です。

アドバイス

◆ 現金、クレジットカード、身分証明書などは、ボタンやファスナーを閉められる洋服の内ポケットに、別々にしっかり身につけましょう。ハンドバッグ、ショルダーバッグは、ボタンやファスナーを閉めて前に掛けるか脇に抱えましょう。

◆ 首から提げる貴重品入れ、腹巻き型貴重品入れ、ウェストポーチ、チェーンでベルトにつながっている財布などを利用しましょう。

◆ 財布は買い物袋、買い物かご、買い物カートには入れず、しっかり身に付けましょう。

◆ ハンドバッグはレストランやデパート、お店の中で椅子の背もたれに掛けたり、洋服や靴を試着する際に目の届かないところに置いたりするのはやめましょう。

連絡先:

在ドイツ日本国大使館

TEL: 030-210940 (閉館時は緊急電話対応業者につながります)

FAX: 030-21094222

e-mail: taishikan-ryoujibu@bo.mofa.go.jp

URL: http://www.de.emb-japan.go.jp/nihongo/index.html

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