パラグアイ大使館からの危険情報更新のお知らせ

パラグアイ日本国大使館から在留邦人及び旅行者の皆様へ

パラグアイの危険情報について、一部地域にレベル1が加わりました。

マンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市、カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市「レベル1:十分注意してください。」(詳細はこちら→http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_258.html

パラグアイの危険情報【一部地域に新規発出】(更新)

● コンセプシオン県の一部,サンペドロ県の一部,アマンバイ県カピタン・バド市,アルト・パラナ県プレシデンテ・フランコ

 :「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(継続)

● アマンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市,カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市

:「レベル1:十分注意してください。」(新規)

● アマンバイ県ペドロ・ファン・カバジェロ市,アスンシオン市及び周辺都市,アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ市,イタプア県エンカルナシオン市,

 :「レベル1:十分注意してください。」(継続)

【ポイント】

● コンセプシオン県とサン・ペドロ県の県境にまたがる複数の地域で活動している反政府武装グループは,誘拐等を繰り返し,殺人事件等の凶悪犯罪に及んでいるため,同地域への不要不急の渡航は止めてください。

● ペドロ・ファン・カバジェロ市,ベジャ・ビスタ・ノルテ市,サルト・デル・グアイラ市,シウダ・デル・エステ市の他,ブラジルとの国境を接する地域においては,麻薬組織の抗争に一般市民が巻き込まれる危険性がありますので,十分注意してください。

☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。

1.概況

(1)パラグアイでは,近年,民主政治が安定し,内乱,クーデター,暴動等が発生する可能性は少なくなっています。一方で,人口が密集する都市(アスンシオン市及び周辺都市,シウダ・デル・エステ市,エンカルナシオン市等)で,強盗及び窃盗被害が多発しています。

(2)コンセプシオン県及びサン・ペドロ県との県境地域には,反政府武装グループ(自称パラグアイ人民軍及び武装農民グループ)が潜伏しゲリラ活動を行っており,パラグアイ人,外国人に関わらず身代金を目的とした誘拐が発生しています。誘拐された被害者が殺害されることもあります。

(3)アマンバイ県を中心に当国東部の国境付近,特にペドロ・ファン・カバジェロ市,カピタン・バド市,ベジャ・ビスタ・ノルテ市,サルト・デル・グアイラ市,シウダ・デル・エステ市の他,ブラジルとの国境を接する地域においては,麻薬組織間の抗争が発生し,一般市民が巻き込まれるケースもあります。

(4)パラグアイは,デング熱の発生地域であり,特に夏期においては注意が必要です。渡航を予定している方は事前に必要な情報を入手して予防対策を講じてください。

(5)近年,シリア,チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や,パリ,ブリュッセルイスタンブールジャカルタ等でもテロ事件が発生しています。このように,世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか,これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロも発生しており,日本人・日本権益が標的となり,テロを含む様々な事件の被害に遭うおそれもあります。このような情勢を十分に認識して,誘拐,脅迫,テロ等に遭わないよう,また,巻き込まれることがないよう,海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め,日頃から危機管理意識を持つとともに,状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

2.地域別情勢

(1)コンセプシオン県ロレト市,ベレン市,オルケタ市,アソテウ市,ウブ・ジャウ市,サン・ペドロ県サン・ペドロ・デ・ウクアマンディジュ市,タクアティ市,ヌエバ・ヘルマニア市,サンタ・ロサ・デ・アグラウ市,ヘネラル・レスキン市,リマ市,ショレ市,アマンバイ県カピタン・バド市,アルト・パラナ県プレシデンテ・フランコ

 :「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」(継続)

ア コンセプシオン県とサン・ペドロ県の県境にまたがる複数の地域で活動している反政府武装グループ(「パラグアイ人民軍」及び「武装農民グループ」)は,国籍に関わらず身代金を目的とした誘拐等を繰り返し,時には殺人事件等の凶悪犯罪をたびたび敢行しています。2015年1月,同地域で牧場経営をしていたドイツ人夫妻がパラグアイ人民軍(EPP)に誘拐され,殺害される事件も発生しています。

イ ブラジルとの国境に位置するカピタン・バド市は,一般犯罪は減少傾向にあるものの,麻薬組織間の抗争による殺人事件が増加しており,パラグアイで最も危険な都市の1つとされています。

ウ プレシデンテ・フランコ市においては,以前から観光客を狙った強盗事件,窃盗及び一般犯罪が頻発しています。同市は,麻薬取引や,密輸等に絡んだ犯罪が増加しています。2007年に発生した日本人等の誘拐事件を実行した誘拐犯罪組織の活動拠点の一つと見られています。

つきましては,これらの地域への不要不急の渡航は止めてください。上記の情勢にもかかわらず,やむを得ない理由で渡航・滞在する場合には,報道等により最新の情報を入手するよう努めるとともに,必要に応じて警備員をつけるなどの十分な安全対策を講じてください。

(2)アマンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市,カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市

:「レベル1:十分注意してください」(新規)

ア アマンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市はブラジル側観光地「ボニート」への陸路での経路の一つとなっていますが,国境が塀等で隔てられておらず,麻薬取引が横行するエリアとなっています。特に最近では,国境付近での麻薬関連グループ同士の抗争が激化しており,大型銃器を使用した殺人事件が増加しています。

イ カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市

サルト・デル・グアイラ市は,ブラジルと陸続きで国境を接し,麻薬の運搬ルートの一つになっています。同市でも麻薬関連グループ同士の抗争が頻発しています。

(3)アマンバイ県ペドロ・ファン・カバジェロ市,アスンシオン市及び周辺都市(セントラル県フェルナンド・デ・ラ・モラ市,同県サン・ロレンソ市,同県ルケ市,同県カピアタ市,同県ニェエンブ市,同県ランバレ市,同県ビジャ・エリサ市),アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ市,イタプア県エンカルナシオン市

  :「レベル1:十分注意してください」(継続)

ア アマンバイ県ペドロ・ファン・カバジェロ

(ア)ペドロ・ファン・カバジェロ市は,ブラジル側のポンタ・ポラ市とは陸続きで国境に接しており,ベジャ・ビスタ・ノルテ市と同様に国境が塀等で隔てられておらず,麻薬取引が横行するエリアとなっています。特に最近は,国境付近での麻薬関連グループ同士の抗争が激化しており,大型銃器を使用した殺人事件が増加しています。なお,同市では2016年には邦人殺害事件,2014年には邦人短時間誘拐事件が発生し,それ以前にも在留邦人が強盗被害に多数遭っています。

(イ)近年のブラジル経済状況悪化及び国境付近における流通商品に対するブラジル当局の取り締まりが強化されたことなどを受け,ペドロ・ファン・カバジェロ市での商業活動が停滞し,閉店に追い込まれる商店が急増しています。これに伴い失業者も増加しており,同地域の治安への悪影響が懸念されています。 

イ アスンシオン市及び周辺都市(セントラル県フェルナンド・デ・ラ・モラ市,同県サン・ロレンソ市,同県ルケ市,同県カピアタ市,同県ニェエンブ市,同県ランバレ市,同県ビジャ・エリサ市) 

(ア)アスンシオン市及びその周辺で発生している犯罪は,全国で発生している犯罪の約60%を占めると言われています。銀行,ガソリンスタンド,ATM,ファストフード店等商店をはじめ,高級住宅地域であっても,拳銃(及び凶器)強盗,住居侵入強盗,窃盗が多発しており,オートバイを利用した拳銃強盗には特に注意してください。

(イ)特に,アスンシオン市のパラグアイ川沿いにあるリカルド・ブルガーダ地区(通称「チャカリータ」)は,貧困邦人が強盗被害に遭う事件が複数件発生しています。

ウ アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ

(ア)シウダ・デル・エステ市は,観光地として有名なイグアスの滝に隣接している都市で,ブラジルのフォス・ド・イグアス市及びアルゼンチンのプエルト・イグアス市への交通の要衝となっており,交易都市でもあります。また,近年の安定的なパラグアイの投資環境を背景に,民間企業からの資本流入が着実に拡がっており,アスンシオン同様にショッピングモール,オフィス等の建築ラッシュが進んでいます。

(イ)一方で,同市には,これまで街の発展を中心的に支えてきた(輸入関税が隣国と比べ安いことを利用した)輸入品販売業者も多くあり,それら業者は,近年のブラジル経済状況の悪化及び国境に流通する商品への取り締まりの強化を受け,閉店に追い込まれる等商業活動に影響が生じています。

(ウ)従来より,シウダ・デル・エステ市とブラジルの国境付近では,不法出入国,麻薬取引,武器密輸等の各種問題を抱えており,輸入品販売の利権に目をつけた中国系マフィアによる商売上のトラブルが原因と見られる殺人事件や,密輸等の不法な商業活動による資金調達等の中国系マフィアの組織犯罪がたびたび発生しています。

(エ)また,同市内にはイスラム・コミュニティが点在しており,同コミュニティは,イスラム系テロ組織に資金面で協力している等可能性があるとの見方があります。

(オ)犯罪被害に遭わないために,夜間はもちろんのこと,日中でも独り歩きや人通りの少ない場所(特に薄暗い場所)への立入りは避ける(特に注意を要する地区は,中央繁華街,レマンシート地区,サン・ファン地区,ドン・ボスコ地区)など危険を回避するため特別な注意が必要です。

エ イタプア県エンカルナシオン市

 エンカルナシオン市は,パラグアイの中では比較的犯罪発生率の低い都市です。ただし,遊歩道や砂浜もある川岸の道(コスタネーラ)を訪れる観光客を狙った強盗等による犯罪及び市内で車上荒らしも発生しています。

3.滞在に当たっての注意

 滞在中は下記の事項に十分留意して行動し,危険を避けるようにしてください。また,日本国外務省,在パラグアイ日本国大使館,在エンカルナシオン領事事務所及び現地関係治安機関等より最新の情報を入手するよう努めてください。

(1)渡航者全般向けの注意事項

ア オートバイを利用した拳銃使用の強盗事件,市街地での置き引き,車上荒らし等が発生しています。カメラや目立つ貴金属等を露出しない,必要な物以外の貴重品を持ち歩かない,屋外で不急の携帯電話の使用は控える,カバンを持ち歩く時は身体から離さない等を心掛け,犯罪被害に遭わないように心がけてください。また,なるべく路上駐車は避け,警備員等がいる駐車場の利用をお勧めします。

 夜間はもちろん,昼間でも暗い道での歩行は避けてください。市内の移動等でタクシーを利用する場合には,なるべく流しのタクシーは使わず,信頼の置けるホテルやレストラン等からタクシーを呼んでもらうことをお勧めします。

 市内バスは,運転が荒いことが多く,スリや強盗等も発生しているため,パラグアイの交通事情に不慣れな方は,上記のタクシーを利用することをお勧めします。

イ パラグアイ国民の多くは,家庭や車両内等に護身用の銃を所持しています。不用意に刺激しないよう注意する必要があります。

ウ 車で移動中に強盗等に遭うことがあるため,常に窓を閉め,ドアを施錠してください。

エ 誘拐の被害を防ぐため,「目立たない」,「用心を怠らない」,「行動を予知されない」の3原則を守るようにしてください(詳細は外務省ホームページ:http://www.anzen.mofa.go.jp/pamph/pamph_04.html を参照してください)。また,「短時間誘拐」については,カメラ,携帯電話(スマートフォン),貴重品を露出しない,派手な格好をしない,流しのタクシーの利用を避ける,見知らぬ人に不用意について行かない,夜間の外出は避ける,人通りの少ない場所や危険と言われる区域には立ち入らない,クレジットカードやキャッシュカードの携行は必要最小限に留める,常に不審者がいないか後方を含めて周辺を確認すること等に注意してください。

オ 人前で大金や財布を見せない,必要以上の現金は持ち歩かない,カードと現金は分けて持つ等の工夫をして被害に遭わないように十分注意してください。

カ パラグアイ国内,特にアスンシオン市内の繁華街やバス・ターミナル周辺等で見知らぬ人に声をかけられた場合は無視してください。安易に同行し知らぬ間に睡眠薬を飲まされ,金品を強奪された事例が過去に発生しています。

キ 滞在先等は必ず留守家族に連絡しておくなど,常に所在を明確にしておいてください。また,事件・事故等不測の事態が発生した場合は,必ず,在パラグアイ日本国大使館または在エンカルナシオン領事事務所へ連絡してください。

ク 緊急事態の際は,パラグアイ国家警察の911番サービス(日本の110番に相当)を利用してください(但し,アスンシオン市及びアルト・パラナ県エステ市でのみ利用可能)。状況に応じて,警察官,消防士,医師等が現場に駆けつけてくれます。

ケ 緊急移送サービスを含む十分な補償内容を含む海外旅行保険への加入を強くお勧めします。旅行中に病気になるなどして病院を利用したり,医療施設の整った国への緊急移送,又は日本への帰国が必要となった場合,保険に加入していないと高額の費用を自己負担しなくてはならないことがあります。

コ 在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者の方(海外旅行者・出張者を含む)は,外務省海外旅行登録「たびレジ」への登録をお願いします(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )。「たびレジ」に渡航期間・滞在先・連絡先等を登録すると,滞在先の最新の安全情報がメールで届き,緊急時には在外公館からの連絡を受けることができます。安全情報の受け取り先として,家族・同僚等のメールアドレスも追加登録できますので,併せてご活用ください。

サ パラグアイは,観光目的(入国許可内容:短期滞在90日)で旅行する日本人に対し,一方的な査証免除措置を適用しています。パラグアイ出入国(特に陸路)に際しては,入国審査官の不備により出入国印(旅券へのスタンプ)の押印が漏れることがあり,その場合,パラグアイ出国時に罰金を科せられます。

 

(3)長期滞在者向けの注意事項

現地に3か月以上滞在される方は,緊急時の連絡などに必要ですので,到着後遅滞なく在パラグアイ日本国大使館又は在エンカルナシオン領事事務所に「在留届」を提出してください。また,住所その他届出事項に変更が生じたとき,又は日本への帰国や他国に転居する(一時的な旅行を除く)際には,必ずその旨を届け出てください。在留届の届出は,在留届電子届出システム(ORRネット,https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )による登録をお勧めしますが,郵送,ファックスによっても行うことができますので,最寄りの在外公館まで送付してください。

4.なお,隣国のブラジル,アルゼンチン,ボリビアについても各々「危険情報」が発出されていますので,併せてご参照ください。

(問い合わせ窓口)

○外務省領事サービスセンター

住所:東京都千代田区霞が関2-2-1

電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902,2903

(外務省関係課室連絡先)

○外務省領事局海外邦人安全課(テロ・誘拐関連を除く)

電話:(代表)03-3580-3311(内線)2306

○外務省領事局邦人テロ対策室(テロ・誘拐関連)

電話:(代表)03-3580-3311(内線)3047

○外務省 海外安全ホームページ

  http://www.anzen.mofa.go.jp/ (PC版)

  http://www.anzen.mofa.go.jp/sp/スマートフォン版)

  http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp (モバイル版)

(現地大使館等連絡先)

○在パラグアイ日本国大使館

住所:Avenida Mariscal Lopez No. 2364, Asuncion, Paraguay

※郵便番号(Casilla de Correo )No. 1957

電話:(市外局番021) 604-616,604-617,603-682,606-900

 国外からは(国番号595)-21-604-616,604-617,603-682,606-900FAX:(市外局番021) 606-901

   国外からは(国番号595)-21-606-901

ホームページ:http://www.py.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○在エンカルナシオン領事事務所

住所:Calle Carlos Antonio Lopez No. 1290, Encarnacion, Paraguay

※郵便番号(Casilla de Correo) No. 55

電話:(市外局番071)202-287,202-288

   国外からは(国番号595)-71-202-287,202-288

FAX: (市外局番071)205-130

   国外からは(国番号595)-71-205-130

ホームページ:http://www.py.emb-japan.go.jp/itpr_ja/index-jp-encarnacion.html